2012-11-08

本年度の予備選挙。

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-たいらはじめ「淫堕の鬼姫アンネローゼ」海王社 ISBN:9784796403764
話×(ホメ言葉) 抜○-△ 消小 総合△

王国の至宝たる妃殿下と王女の高貴な肉体が奸計により下衆どもの慰みものとして恥辱の限りをつくされて表題作長編9話+描きおろしおまけ漫画。マッハ堕ちものの第一人者がひさびさに総力を挙げて送り出す凌辱調教満漢全席仕立ての最新コミックスだ。
前作「瑠璃色の花」の刊行から2年の歳月が流れ、その間にいつしか紙媒体からは姿を消してしまい心配していたところ。そんななかこの新刊のリリース情報を目にしてホッと安堵するとともに「いったいどこで活動を?」といぶかったものだけど、どうやら現在は本作の版元で提供のweb配信誌「マガジンサイベリア」を舞台に執筆を続けている模様。
古典的ながらも端整な90年代アニメ絵でもってボンキュッボンのドスケベガールズ大量生産という作風は前世紀末に華々しく成年向けでのキャリアを刻みはじめた当初からまったく変わらない。今回も拘束されたお姫様が白濁液まみれでエロフェイスというじつに訴求力の高い表紙がお出迎えだ。折り込みにSDキャラを配するという慣れ親しんだ様式もむろん健在で、すみからすみまでたいらはじめワールドを貫徹する。
そうなればストーリーラインももちろんまいどおなじみで、気高き姫君が悪辣たる企みのもと薬や魔術で正常な思考力を奪われ多種多様な性戯を仕込まれてちんこのことしか考えられないメスブタへと転落してゆく……というこの作家の黄金パターンを踏襲。いくらか変化球を仕込んでいた前作よりはほぼルーティンだけで物語を構成の2つ前「姫辱淫夢アルフィナ」が同じ会社ということもありさらに近い雰囲気。
様式美の塊である濡れ場は新鮮味こそ皆無だがヴォリュームは充分で、媚薬効果のある水で強制発情させられたヒロインズがみずから股を開いて行きゴリゴリ怒張をねじこまれてはアンアンイキまくり。いったん堕ちてしまえばあとはもう加速度的に行為は激しさを増してゆき、1on1→輪姦、まんこ単独→全部の穴使用、調教師の独占→一般大衆へ開放……という具合にエスカレートする。最後は誰にでも股を開きはしたないアヘ顔を公衆の目前でさらしながら大量の男根に囲まれて絶頂だ。爆裂ボディを下賤な野郎どもの白濁液で汚されながら幾度となく膣内射精をキメられ法悦の態で腰をフリフリ昇天のその媚態はもはや気高きプリンセスの姿などどこにも見受けられない。
この作家の漫画を見慣れた人に対してはもはや「いつものたいらはじめ」のひと言でレヴュウが終了するほど徹底的にお約束のみで形成された作劇、およびコピーが多用されフラッシュトーンで背景が埋められた作画のいずれも漫☆画太郎的サンプリング芸の発露ともいえ、薬物摂取することなくナチュラルにトリップできること請けあい。私的嗜好からすると今回の抜きキャラさん2名は少々アダルトすぎて抜き評価を抑えぎみにしてしまったが、凛とした大人のオンナが欲望の罠に堕ちてゆくプロセスを堪能したい向きには好適かと。いずれまた通常の雑誌にも復帰して堕ちもの漫画のオーソリティたる熟練の妙技を多くの読者に対して発揮してもらいたいものだ。

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