-矢凪まさし「可愛い方でどうですか?(1)」エンジェル出版 ISBN:9784873064796
話△ 抜△ 消大 総合△
好きな娘にフラれ参加した合コンで主人公が美味しくいただいてしまったキュートな女の子は彼女の母親で!?表題作長編8話(第1-8話、以下続刊)。マークなし。コンビニ売り誌を拠点に肩のこらない明朗快活ラヴコメを描き続けるこの作者が送り出す今年初のコミックスはこのレーベルからの初見参だ。
去年3月刊の前単行本「僕の彼女がエロい訳(3)」で連載を締めくくり、今回は心機一転新たなドラマの開幕。長いこと本拠地にしていた「メンズヤング」が休刊となり舞台を「アクションピザッツDX」へ引っ越しての新作だ。ついでに大人の事情で単行本のみ版元も双葉社からエンジェル出版に変わったのだけれど、要はシッポ切り用の子会社に籍を移しただけで作っている人間は変わらないものだからブックデザインも内容の体裁もおんなじ。
平成ひとケタのころからの長大なキャリアを誇るというのにまったく古びない絵柄は最大の武器で、ポップでセンスのよい軽妙なタッチもさることながらそこへまいど少しずつ時代のトレンドを導入してマイナーチェンジを図っているのが長寿の理由。アニメーター上がりということもありいい意味で絵を手直しすることに免疫ができているのだろう。
慎太郎シール誌から出ることのなくなった現在は必然的に登場人物は18歳以上固定で、今作も主人公をはじめ周囲の人間は大学生なのでそういう世代ばかり。そんななか本作のメインヒロイン・香菜のみ彼ら彼女らよりはるかに年長な設定となるのだが、顔立ちはむしろいちばん幼くて身長もちっちゃくてと2次元ならではの反則行為で迫り来る。ちんちくりんなのにおっぱいは人並み以上なんて現実世界だとどこのパーフェクトジオングだよとツッコまれかねないけどここは漫画世界だからいいのだ。
その彼女ともう1人の主演女優であるロングヘア不思議系ジト目っ娘・彩のダブルヒロイン制で物語は進行するのだが、2人が親子関係であること、それでいながらルックスは娘の方が大人びており母はまるでおこちゃま同然という逆転現象により巻き起こる混乱がストーリー展開のキモとなる。姉妹にしか見えない2人の両方とひょんなことで関係を持った主人公・秋山がしばらくのちようやく真実に気づき苦悩する……ほどでもなくあくまでコミカルにお話は進行しなんら重苦しさを残さないのが矢凪まさしならではのテイスト。
せっかく親子設定を持ってきたのだから当然母娘ドンブリはノルマだろうと誰しも思うところで、期待にたがわず物語の途中からしっかり3Pを投入。コンビニエロの宿命で濡れ場占有率は低めだが、タイプの明確に違うダブルヒロインそれぞれのアプローチを堪能しつつ最後はどっちのまんこもゴチになるというエロ男子垂涎のシチュがぼくらをいざなう。またシンプルな描線なのに絶品のアヘ顔描写も健在で、乱暴に膣内を貫かれ表情をトロトロに崩してよがり狂う彼女らの痴態がなんとも辛抱たまらんですたい。怒張を突き入れられるたびプリプリの肢体をのけぞらしながらハートマークを四方八方にばらまくヒロインズの内へ外へとたっぷり白濁液をお見舞いしフィニッシュだ。
2人のヒロインのうちいまいち行動原理が不明でややリアクションに唐突感のある娘・彩よりはカワイくけなげでそれでいてエロには燃えあがってと言動のわかりやすい母・香菜の方が断然好みなので自分的にはもう少し彼女優遇で読みたいが、総じて親子ヒロインエロの定石を押さえた展開でまずは及第点かと。巨大な白抜き修整もあり抜き的にはもの足りないがいつもの矢凪まさし作品らしくスムーズに脳みそに入っていく漫画だ。あとはよくこの作家が陥るヒロイン乱発→グダグダオチにならないのを祈りつつ次巻以降を楽しみにしよう。
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