2013-02-20

本日のリアリズム演劇。

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-岡田コウ「せんせいと、わたしと。(上)(下)」ヒット出版社 ISBN:9784894655843 ISBN:9784894655850
話◎ 抜○ 消極小 総合○

生徒たちと一線を画し続けてきた体育教師は彼に急接近してきたひとりの女生徒の一挙手一投足に心かき乱され長編8話&インターミッション風別エピ2本&描きおろし後日談+短編4本(うち既刊収録作シリーズ1本&初単行本宣伝漫画1本)。あどけない笑顔をすっかりエロメスのそれへ変貌させはわわわよがり狂うヒロイン絨毯爆撃の作者最新刊(通算4/5冊め)は怒濤の上下巻同時発売だ。むろん通読してはじめて作品が成立するので今回は2冊セットでの評価を実施する。
売れに売れまくったであろう前単行本「好きで好きで、すきで」のリリースから2年近く、それまで年イチペースでコミックスが出ていたのに今回なかなか刊行の声が聞かれずファンはやきもきしていたところだろう。そこへ冒頭長編のみならず未収録の読み切りや単発企画ものまで拾いあげて一気にストック放出なのだからこりゃお祭り騒ぎにならぬわけがない。むろん書店では天井まで届くかのような勢いで両巻平積みされてたよ!
幼年向け少女漫画系のファンシィな絵柄で問答無用のガチンコファックを展開するという素敵すぎる芸風はデビュー以来不変だが、キャリアの蓄積とともに作画はいっそう洗練されて表情の微妙な変化や緻密な性器描写にはさらに磨きがかかった。今回は直近までやっていた連載のほか数年前に執筆のものがいくつか入っているので比較すると成長の跡がよくわかる(初期作品とて充分にハイクオリティではあるけれども)。
このすばらしき筆致でもっぱらロウ~ミドルティーンの華奢っちいロリっ娘を量産するのが岡田コウの通常営業で、それは今作でも貫徹されている。強いて言えば昔は小学生メインで最近は中学生ばかりという違いはあるけれど、あるやなしやの薄っぺらい胸になにひとつ視界をさえぎるもののない滑らかなスリットとの組み合わせは永久不滅ゆえおっぱいオバケやモッサリお毛々が大嫌いな人は安心して手に取るべし。
後半部収録の短編群もコミカルありシリアスありですばらしいのだけれど、やはり今回はメインコンテンツである一大長編「ぶきような人」の存在感がきわ立つ。作者いわく「テーマは王道少女漫画」とのことだが、具体的に既刊の作品たちといちばん違いを感じたのは男性キャラの心象描写のきめ細かさ。これまでの岡田コウ作品において男たちは竿役としての機能が最優先されており、彼の心象についてはさほど深く突っこみはされずにいた。しかしながら「ぶきような人」の主演男優たる男性教師・篠田先生の心の動きはメインヒロイン・和久井さんのものと同等かそれ以上に詳細な描写がなされている。本来のサブヒロインであるツインテ遊び人・森田さんを差し置いて、むしろ今作では和久井さん&篠田先生のダブルヒロイン制を敷いているようなものだ。
彼/彼女の心理を丹念に追い続けるうちにストーリーの焦点はどんどんそこのみへ収斂してゆき、最終的にはかき乱し役たる森田さんやその他モブキャラの存在すら消失して完全に世界は2人だけのものになる。当初から先生に想いを寄せていた和久井さんと、身体を重ねるうち彼女への愛おしさがわいてきた篠田先生の気持ちが完全にシンクロする第7話、互いを想う心を怒濤のようにぶつけてファックに没頭する最終話はおそらく書き割りの背景すら必要なかったほどのアダム&イヴぶりだ。こうして物語世界からどんどん要素が引き算されカップルの存在だけに純化されていくさまはたとえば阿呍の先輩作家であり今作同様に上下巻で出た師走の翁「ピスはめ!」の過剰なまでにあらゆる少年漫画のエッセンスを投入した「足し算の美学」と対比させるとその対照的な手法が浮き彫りになっておもしろい。
カヴァー下の著者あとがきでは「抜きとしては弱い構成」と述べてはいるものの、濡れ場密度はむろん業界平均を凌駕するもの。雑誌連載時はたしかに「いつもよりエロ薄めかな」と思いながら読んでいたが、単行本で一気読みすれば無理なく気分が盛り上がり股間の勃ちも既刊となんら遜色ない。ことに女の子がお口をアワアワさせ瞳にハートマークを浮かべながら覚えたてのセックスに耽溺するトロ顔描写はあいかわらず悪魔的に冴えわたり、小刻みに嬌声を発し四肢をビクつかせながらドプドプ中田氏され絶頂の痴態に愚息もご満悦。
ようやくふくらみはじめたばかりの胸のふくらみをクリクリと責めたてながらすべすべまんこを押し広げ、暴れん棒を強引に少女の狭隘な膣内へと滑りこませる。強烈な刺激に呼吸を荒くして全身をのけぞらせ身もだえするさまが愛おしくもエロっちい。しきりに抽送をくり返しながら舌先を絡めあい全身にキスしてせわしなく愛を確かめあうと彼女の熱に浮かされたような表情はいっそう妖艶さを増す。粘膜どうしの摩擦運動もトップギアまで昇りつめ彼女がはしたなくハートマークをばらまき始めたらクライマックスも間近。甘ったるいあえぎ声をBGMにしながら彼女の幼い子宮めがけて大量のザーメンを一気に注ぎこんだその刹那、少女は愛する男の背中に全力でしがみつき人生最良の快楽を享受するのだ。
膣内射精大好きっ漢の自分的には構成上やむを得ないとはいえ前半部のゴムつき射精や外出しにお口フィニッシュなどではいまいちタチがよくなかったものの、終盤のやたら密度の濃い中田氏ファック満漢全席でもって充分に相殺。その他下巻後半の読切作品たちも非常にユースフルで、クール系ヒロインがカラダを翻弄されつつも平常心を保たんと気丈にがんばる「愚かしいもの」、教え子宅に入りこみ彼女の母の心と娘たる女生徒の肉体を両獲り「家族計画」などで心地よく摩擦運動にはげませてもらった。しかしまあやはり最強なのはほぼ全編イチャラヴの「ぶきような人」最終話で、ねっとり全身を舐めまわす前戯からはじまって数ページにわたる膣内射精プロセスを詳細描写のフィニッシュに至るまでを読み通したときにはもう精巣のストックはすっかりエンプティ表示。

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