2013-04-10

本日の薄荷羊羹。

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
-鈴玉レンリ「milky mint」コアマガジン ISBN:9784864364669
話○ 抜○-△ 消極小 総合○

刺激的なシチュを求める彼氏の要求にとまどいつつもつい燃えて正続編&お隣住人番外編+独立短編9本。真摯にお互いを想いあうカップルズの揺れる心情をまいど細やかなモノローグでつむいでゆくクイーン・オヴ・恋愛マスターが自信を持って送り出す最新刊は通算9冊めのコミックスだ。
去年6月発売の前単行本「Tangerine treacle」から1年経たずに新作リリースとこれまでになく早いペースでの刊行となったが、これは前作が付録CDの準備などで制作に手間ひまかけていた最中にも快調に執筆を続けておりあっという間にストックがたまったおかげ。今世紀初頭からずっとレギュラー掲載枠を死守し続け長期休載などはいちどもないという、処女作すら出せずに誌面から消え去る率の異常に高いエロ漫画業界にあっては奇蹟のような存在といえよう。
恒例の色彩をテーマとした単行本タイトル命名は今作でも踏襲され、表題どおりにさわやかなミント色を配したカヴァーデザインが本屋の店頭でひときわ人目を惹く。少女漫画絵をベースに適宜アニメ/ゲーム風味を混ぜこんだその絵柄は清楚かつさわやかで、これを毛嫌いすることの方が難しいであろう万人受けのするものだ。
かくもすばらしきタッチでものされるヒロインズはハイティーン~20代前半のゴールデンエイジで、やや貧~かなり巨までおっぱいサイズも多彩に取りそろえ。たまに描く露骨にオネーサマ系の造形の女子が今回おらずみんなキュート寄りなので、この作家に関してはあどけないタイプの方が断然好みな自分としてはありがたい。あと俺的にはどうでもいい要素ですがいつもながらに男子サイドまでがえらく愛らしい顔立ちなので美ショタ/イケメン好みの腐の方にもオススメでございますよ。
比較的野郎読者にも寄り添ったキャラデザとは対照的に、お話の方はハッキリと女性原理的。展開されるストーリー自体は男子女子の甘やかなラヴ・アフェアでありエロ漫画としてごく一般的なものなのだけれど、ところどころ頻出する独白や変形ゴマの多用など用いられる技法はまるっきり少女漫画/レディコミのそれだ。良くも悪くも少年漫画的感性を基調とする男性作家の作品に慣れているとどうも物語のノリが不自然に――男性キャラの言動などはとくに――感じたりもするのだけれど、この微妙な違和感までも込みで鈴玉レンリという作家の個性を構成しているのだと思う。
初出がコンビニ誌ということもあり濡れ場はきわ立ってハード志向ではないものの、単行本化の際に黄色い楕円を附与する前提で描かれているため性器どうしのガチバトルには充分な分量が割かれている。また恒例のことながらプリプリした質感のちんこまんこ描写はすばらしく、とりわけいかにもコラーゲン豊富そうな色つやの男根ときたら、作中の女子連中が美味そうにしゃぶるのも無理からぬところだと納得してしまうほどのデキ。性器描写における3次元的リアリティと2次元的ウソの高いレヴェルでの融合ぶりでは堺はまちと双璧を成すと個人的には思っている。その部分をも含めた裸体トータルの息を飲むような美しさは眼福のひと言で、おがませていただくだけでなにやら寿命が伸びそうな勢いだ。
滑らかなボディを褥に横たえて彼女の秘密の花園をオープンセサミしたのちおもむろに暴れん棒をインサート。羞恥と快感の入り交じった表情でほおを紅潮させ呼吸を荒くするヒロインの痴態がかわいらしくもエロっちい。少女らがはしたなく淫語を口走るのでさえ鈴玉レンリの手にかかればかえっていじらしくキュートさを強調するのだから不思議だ。感極まって涙ながらに絶頂を迎えようとするおにゃのこの内へ外へと熱い飛沫をぶちまけて男女ふたりダブルノックアウト。
キャラメイクが私的ツボ入りまくりの作品に限ってなぜかぶっかけフィニッシュばかりで膣内射精原理主義者たる自分は悲嘆に暮れたものの、その点を除けば作画/作劇とも文句のつけようがない完全無欠の萌えエロ物件。イキイキしたちんことプリティなまんこの飽くことなきランデヴーを見ていると心の奥底から幸福感がわいてくるかのようだ。収録作のなかでは唯一の連作「刺激的シチュエーション」でとりわけ快く愚息を使役した次第。あとは童顔巨乳ヒロインの透けブラ&美おっぱいご開帳がすばらしすぎる「rainy clue」が中田氏エンドであってくれさえいたら……(血涙)。

0 件のコメント:

コメントを投稿