話△ 抜○ 消大 総合△
成りゆきではじまった2人の関係は身体を重ねるごとに真摯な思いがつのり……表題作長編9話(第10-最終話、完結)。マークなし。凛としたキャリアウーマンがベッドでは一転エロエロに乱れるギャップ萌えで押し通されてきた物語もめでたく大団円の作者最新刊は黄色い楕円あり/なしトータルでの13冊めにして今年初のコミックスだ。
マークつき単行本でデビューしたもののキャリアの早い時期にガチ成年向けからは足を洗い、昨今ではもっぱらコンビニ誌を舞台に執筆。少女漫画由来のキュートなタッチと読み口さわやかなラヴ・アフェアを展開の作劇がウリだ。読切や比較的短めの連載作品を手がけることが多く、昨年2月刊行の本作1巻発売時に「おそらく次の巻で完結では」とレヴュウしたのだが、その予想とおりにこの2巻でグランドフィナーレ。
社長令嬢にしてデキる女上司であるヒロイン・彼方(かなた)さんと、平凡なその後輩・天音(あまね)くんの偽装恋人ライフは父親と大ゲンカし天音くんの自宅に転がりこんできた彼方さんとの同居生活開始で事態は一気に緊迫……というのがこの巻のスタートだったのだけれど、その後の展開はいささか拍子抜け。うやむやのうちに彼方さんは実家に戻っちゃうし、そのあと訪れる2人の恋の試練的なものもテキトーにやり過ごしているうちに解決、ラストでのすわ妊娠かというイヴェントも彼方さんの勘違いでした～でギャフンオチと、ことごとく大河ドラマ的伏線をスルーする。この作品の前半部を読んで愛憎うずまく波瀾万丈のストーリーを期待していた人にとってはご愁傷さま。
しかしながら個人的にはそうしたドラマトゥルギーの欠如はまったく問題ではない。というのもそのぶんはコンビニエロとは思えない充実の濡れ場に振り分けられているからだ。自宅で犯りホテルでハメ出張先でいたし会社でまぐわい……と、お前らセックス覚えたての高校生カップルか! という勢いでいつでもどこでもファックの性欲魔人ぶりがなんともヴェリーグッド。1巻ではわずかに存在したメインヒロイン以外のえっちをあえて排除しリソースを集中したのも好結果に結びついている。清楚で知的なショートヘア爆乳美人の彼方さんがブリブリおっぱい振りまわしはしたなくアヘりまくる光景がすばらしすぎます喃。
求められるとすぐさま衣服をはだけビッグバストをあらわにしロインたちまち発情。みずから積極的にちんこへしゃぶりつきねっとり舌先を駆使して精液搾取だ。休むいとまもなくこんどは濡れそぼつ蜜壷をオープンセサミして怒張をお出迎え。ゴリゴリ膣内を突き上げられるたびトロトロに表情を崩しうつろな瞳で甘ったるい嬌声をもらす彼方さんの痴態にますますエレクチオン。延々続く性の饗宴フルコースの締めくくりはハートマークを四方八方にばらまき絶頂する彼女のいちばん深い部分へたっぷりと白濁液をお見舞いだ。
物語的にはいささかシマリのない決着になりはしたものの、巨大な白抜き修整を除けばマークつき物件顔負けのストロングエロスに愚息もご満悦。この人のひとつ前の連載作品「芳蜜ソルト」は男性主人公がナチュラルに鬼畜すぎていまいちノれなかったがこちらは気持ちよく自家発電させてもらった。なお作者はこのあとしばらく執筆をお休みするとのことで作者サイトも一時閉鎖されているが、女性作家がある程度復帰時期のメドのある長期休養を取るというのはおそらくおめでたいアレなのだろうな。いずれにせよカムバックのあかつきにはまた本作のような上質の抜き物件をドカドカ量産していただきたいもの。
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