2014-04-23

今月の病床パブリック。

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-丸和太郎「少女ミステリカ」若生出版 ISBN:9784948714540
話○-△ 抜○ 消小 総合○

ツンツン生徒会長×純朴後輩男子の不器用な恋愛模様前後編+ちょっぴり厨二ティックな彼女と運命の出会いを果たし前後編+素直になれない2人の恋は旅先でようやく成就前後編+独立短編4本。読んでるこっちが赤面もののストレートな純情愛情過剰タイマンラヴの波状攻撃に身も心もすっかり砂糖漬けの作者最新単行本は通算2冊めのコミックスだ。
一昨年8月に刊行の処女作「少女ノスタルジカ」を美味しくご賞味させてもらったのちしばらく新刊発売の話を耳にしなかったのだが、このたび無事作品のストックもたまり刊行の運びに。この作家の商業本拠地である「COMICプルメロ」はあいかわらずたまのスポット買いレヴェルの購入頻度であるものの、薄い本の方にはけっこうひんぱんにお世話になっていたのでじつはさほど待たされ感はなかったりする。
ともあれ繊細な筆致で描かれる売れ線まっしぐらのキュートでオサレなタッチは美麗そのもの。ディジタル作画のメリットを十全に活かした緻密なトーンワークに加え、カヴァー下で解説されているとおり3DCGによる背景処理の導入によって画面密度がさらにアップ。この洗練具合を見た目ざとい一般誌の編集に青田買いされてゆく日もそう遠くないのではなかろうか。
この滑らかな筆致でものされるヒロインたちは前作に引き続きセンシティヴな造形のハイティーン巨乳っ娘が支配的。いかにも女の子女の子した、たおやかな雰囲気の正統派美少女が勢ぞろいする光景がなんとも眼福だ。それなりに性格描写の幅はあるとはいえ外見のヴァリエイションはいささか乏しいかなとも思うけれど、俺はとにかくこういうタイプの萌えっ娘が描きたいんだ! という作者の強烈な思い入れが伝わってくるかのようでこれはこれでアリ。
丸和太郎漫画最大の特色である、こっ恥ずかしいくらいに純愛を謳いあげる叙情派和姦ストーリーはむろん今回も健在だ。登場人物たちのピュアな恋心を丹念に追い続ける科白やモノローグの奔流が止めどもなく読者の脳裡に押し寄せてくる独特の感覚ももはやおなじみ。運命の恋人たちが紆余曲折ありつつも最後は神様のシナリオどおりに固く結ばれる怒濤のラヴロマンスはあたかも往年の大河少女漫画のよう。あまりにも感情のやりとりが大仰かつ過剰すぎて物語の進行が迂遠になりかねない面もあるものの、この大上段に構えた臆面もない恋愛語りが我々の心の奥底で抑圧されていたエモーショナルななにかを呼び覚ましてくれるのだ。
濡れ場は当然のごとく相思相愛彼氏彼女の1on1専科であり、NTRだの乱交だのの不純物はむろん含有率ゼロ。もちろん女の子は唯一無二のベターハーフに出会うまで大切にヴァージンをとっておいているわけで、ことに処女大好きっ漢の貴方にとってはたまらぬご褒美だ。そうはいっても最愛の彼のためならどんなご奉仕でも……というわけで、男性経験ないのにいきなり怒濤のヴァキュームフェラを披露したり破瓜直後から気持ちよくイキまくったりのけなげな性的献身ぶりがいじらしくもエロっちい。
ようやく身も心も結ばれる喜びに打ち震えながら彼女はステディな男子の前に生まれたままの姿をさらけ出す。華奢な肢体に似合わぬ大ぶりのバストやぷっくりまんこを彼の指や舌先にゆだねながら羞恥にほおを染めるさまがなんとも扇情的だ。前人未到のスリットを押し開きたぎる怒張をねじこまれて喪失の痛みに涙しつつも、すぐさま未曾有の快感に突き動かされ甘いうめきをもらしはじめる。抑えきれず四方八方にハートマークをばらまき始め手足を絡めながらきつく抱きついてきたらはじめての絶頂も間近。いよいよ周囲におかまいなく嬌声を発しはしたないイキ顔さらしながら昇りつめてゆく彼女の子宮へ愛の証の白濁液をたっぷりとプレゼント。
作画/作劇とも着実なステップアップが見てとれて処女単行本より評価アップ。刻み海苔の面積や濃さまで増量してしまったのは残念だけど、他社物件と比較すれば相対的にマシな部類ゆえぜいたくは言うまい。日々不純な愛が多すぎるとお嘆きのピュアラヴスキーにはとりわけ自信を持ってお勧めしたい、純愛和姦エロ漫画の金字塔だ。まあひねくれ者の自分などはそのまっすぐさ/純粋さをときとして息苦しく感じたりもするのだけれど。ともあれどの作品も大いに股間を活用させてもらったが、なかでも金髪碧眼お嬢さまの精一杯の誘惑アプローチが辛抱たまらんですたいな短編「ガール・マリーの庭」が今作中の最愛物件。

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