2014-11-21

本日のサツラク牛乳。

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-新堂エル「純愛イレギュラーズ」ティーアイネット ISBN:9784887745414
話◎-○ 抜○ 消小 総合○

変態彼氏のイカレた行状にヒロインは激怒しながらもいつの間にやらラヴラヴ処女喪失本編&ママン大活躍後日談+独立短編5本。かたや甘く狂おしいピュアラヴあれば一方でボロ雑巾のごとく捨てられる無残な性もありと多種多様なエロスをスタイリッシュに展開の作者最新刊は通算4冊めのコミックスだ。
現代日本エロ漫画界において奇抜な趣向をやらせたら確実に5本の指に入るであろうこの作家はデビューから現在までけっこういろんな媒体で作品を執筆しているのだけれど、結果的にロングスパンで定着し単行本発行にこぎ着けているのはこの出版社だけ。なにを措いても強力無比の抜きツールであることを第一義的に求められる社風ではあるものの、この人をはじめ幾多の個性派が輩出される不思議な土壌でもある。
そんなわけでペダンティックな民俗学的奇想うず巻く前単行本「新堂エルの文化人類学」発売からちょうど1年と、この作家のものとしては比較的短い間隔でのリリースとなったのにはとある理由が。初出一覧を見ると掲載誌こそ当社の系列各誌で固定なのだけれどずいぶん執筆時期がバラけている。これは前作やその前の通算2冊め「TSF物語」がたっぷり尺を取った長編だったのでそのあおりを食い収録もれした読切作品がいくつも発生していたため。形態としてはやはり短編メインのデビュー作「晒し愛」が近く、いわば落ち穂拾いの拾遺集的位置づけだ。
2014年度最強インパクト大賞に決定間違いなしの表紙イラストはいきなり四肢欠損ヒロインが我々読者をお出迎え。ソリッドでクールなその筆致はかなり古めの作品からおおむね印象は固まっており、2008-14年ときわめてワイドスパンのわりには品質差の少ない部類。もちろん帯で「全作品加筆修正」と謳われているようにいろいろ手は入っているのだろうが、その昔薄い本で目撃したときから現在に至るまで一種独特のクセのあるアトモスフィアは不変。
このシャープな絵柄でものされる女性陣は年のころロウティーン~30代前半とかなり幅広くかつ乳サイズもぺったんからボイーンまで多彩なのだけれど、凛としたその美貌は幼少のころからきわ立つ一方で年を重ねても加齢ぶりはそんなに目立たなくて老若問わず似た印象。そうした平常時の端整な表情を濡れ場では一転えげつなく白目を剥きお顔の輪郭まで歪ませる豹変ぶりもまた少女だろうと熟女だろうと共通。
収録作のほとんどが1話完結であり唯一登場人物が持ち越しの「デレない」/「デレないFamily」もプレイの方向性はまるで変わっているので実質的にはすべて独立したオハナシとみなしてよい。さすがに長編作のごとく重厚で大仰なテーマ設定こそないがいつもながらに切り口はきわめて個性的で、ことになにげない日常に身体的なスティグマや変態性癖だとか擬人化された人権剥奪社会などフッと奇天烈なシチュをまぎれこませそれをいつの間にか自明のものとして作品世界に組みこんでいくのが新堂エルの真骨頂といえよう。
濡れ場もまたそれらの舞台設定を踏まえた特殊行為のオンパレード。ゴールラインが和姦になるにせよ凌辱になるにせよ、倒錯したプレイを密度高く積み上げられては理性のタガを完璧に外し矢も楯もたまらず性的快楽享受に没頭するエロメスどもの痴態を詳細実況する。もちろん獣姦やら孕ませやら全穴制圧やらこの人得意のアブノーマルな趣向も存分にくり広げられ従来からのファンも安心。オモチャ同然に肉体をもてあそばれ全身汗だく汁だくになりながらグルグル目をまわし瞳にハートマークを浮かべながら淫語マシンガン連射のヒロインの痴態が読み手のA-10神経をダイレクトドライヴし脳裡に火花を散らせるのだ。
おだやかな男女関係もレイプからはじまる醜悪なそれもいったん本番がスタートすればありふれた日常はたちまち女体を舞台の性的カーニヴァルへと一変。男根の匂いに発情し行為の予感に全身を打ち震わせるヒロインのご要望どおり強引にまんここじ開けてはシャフトをねじこみ子宮の奥までゴリゴリ突き上げる。粘膜を貫く強烈な刺激に目を白黒させながら未曾有の快感に瞳はあらぬ方向を向き法悦の態だ。あらゆる穴ぼこを怒張で満たされ大量の白濁液を内へ外へとぶちまけられて幾度となく絶頂に達する彼女らの子袋へ最後に改めて許容量オーヴァーのザーメンの奔流を叩きつけたその刹那、獣じみた咆吼をいつまでも発し続け発狂したかのごとく床へくずおれてゆく。
およそ遠慮というものを知らない強力無比なエロシーンの迫力はあいかわらず人を選ぶと思うが、それでも長尺もの2作に比べればやってることは比較的マイルドなので(むろん新堂エル作品としてはの話で、一般人は目を回すこと必至だと思うけれども)、表紙のアヴァンギャルドさに比してじつは入門用としてはいちばん適しているかも知れない。ことにこの作家としてわりかしレアな甘口のラヴロマンスもあり新規読者開拓には役立つかも。まいどながらに楽しませてもらったが、今回収録のものだとロリっ娘仔牛ちゃんが短期間で爆裂おっぱいさんに成長し孕まされ三昧の日常から無残な最期へと至る一部始終を神の視点で淡々と描写の「a 乳牛 life」がシニカル/アイロニカルでいてむやみにやらしくて大いに息子をハードシェイク。

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