-Rusty Soul/或十せねか「Brandish(6)」キルタイムコミュニケーション ISBN:9784799206461
話△ 抜○ 消小 総合○
ショタ勇者の危機に駆けつけパーティに仲間入りして冒険に旅立つサキュバスヒロインの愛と荒淫の日々もいよいよ締めくくり表題作長編11話(第33-43話、完結)&描きおろしフルカラー番外編+巻末ショート後日談。長きにわたり掲載誌の看板連載として君臨した一大ファンタシーエロスも本巻でグランドフィナーレとなるこちらは作者の成年向け作品としての通算7冊めだ。ちなみに本当ならば先月末発売ゆえもっと早くレヴュらなければならなかったのだがだいぶ遅延してしまいまことに申しわけございません。
剣と魔法の世界を舞台にガチの強姦輪姦ばかりを取りそろえていた初期の「コミックアンリアル」でそれとは毛色の違うコミカルな本作の連載を開始したのは2007年のこと。そうこうしているうちに誌面はすっかり和姦シフトが進み、気がつくともはや凌辱系の漫画の方が少数派へと転落。かくのごとく媒体の性格まで変化させてしまったこの長編もついに年貢の納めどき……と記すと悪事たくらんでいたみたいでよろしくないな。ともあれ自分もほぼ最初から最後までお付き合いし欠かさず単行本を購入した本作の最終話までを無事見届けることができて感無量である(既巻レヴュウ→1巻/2巻/3巻/4巻/5巻)。
萌えフレイヴァーを適度に附加したキュートな絵柄でそれなりにグラマラスで……と現代エロ漫画界でもっとも人気の出る系統のタッチはいまも昔もこの人の最大の武器。たださすがにこれだけ長期スパンの連載になるとディテイルはハッキリと変化している。それは版元提供の内容サンプルを参照すると一目瞭然で、1巻見本と最新巻のものとを比較すればおそろしく作画が進化しているのがわかるはずだ。具体的には愛らしいフェイスはそのままに頭身がグッと上がり、もとより巨乳寄りの肢体描写はいっそうのメリハリがついてやたらと肉感的なボディに。現在の筆致はおっぱいもお尻もドーンと突き出したムチムチ女子を描くのにはことのほか好適ながら、つるぺたロリには向かなくなってしまったかも。
物語のベースラインは前巻までのレヴュウで縷々解説してきたのでそちらを見ていただくとして、本作ではメインヒロイン・ツィスカと彼女の想い人・テーオとの関係にいよいよ決着。ただあんまりにもそこまでの過程を引き延ばしたものだからその間に必要以上にキャラだけが増えて主役カップルの存在感は少々薄れぎみ。この巻でいえば彼ら2名より多種多様なプレイで精液搾取に大活躍の褐色淫魔姉妹の方が目立ってて、ラスボスとの最終決戦の前にそちらでちんこを完全燃焼させてしまった。加えて本作原作者のよろしくない点である、フキダシの科白だけですべての事象を説明してしまう悪癖も最後までそのまま。小説とかエロゲーのシナリオにはこの手法がマッチするのだろうけど、文字に頼らずとも画面構成やキャラのちょっとした仕草で情景を伝え得るのが漫画というメディアのいちばんの威力なのに……。
そうは言っても多種多様な抜きヒロインを大量投下しあらゆる趣向を乱れ打ちする豪華絢爛エロスを展開の濡れ場はいつもながらにエクセレント。快楽享受のためならなんでもしてのけるナチュラル・ボーン・セックスマシーンたる淫魔ツィスカはむろんのこと、登場ヒロインみなハードにまんこを使役しトロトロのイキ顔さらしてはたっぷり膣内にザーメン放たれて絶頂のすばらしき光景が視界360度いっぱいに広がる。また昨今のアンリアルではノーマルHを差し置きむしろメインイヴェントたるふたなりネタや擬似TS(人格入れ換えに伴って)などもぬかりなく投入されており、およそ性行為として遂行されるシチュでないものはないというファック万国博覧会状態にわれわれ読者もすっかりお腹いっぱいだ。
はち切れんばかりの裸体を惜しげもなくさらして彼女はお尻フリフリ男子の股間に腰を下ろす。膣内深くシャフトを飲みこむとただちに粘膜どうしの摩擦運動をスタートだ。小刻みに身をひねり内奥をきゅんきゅん締めつけながらキュートフェイスをたちまちエロメスのそれへと変貌させよがり狂うさまが淫靡でたまらない。だらしなく淫語まき散らしいろんな穴を活用しながら、シメは淫乱まんこの最深部で幾度となくザーメンごきゅごきゅ。許容量オーヴァーの精液をぶちこまれてコポッと白濁を逆流させ行為の余韻にひたるヒロインの艶姿にまたしてもぼくらの股間はエレクチオン。
必ずしも抜きのみを要求されないコンビニ誌連載では多少の例があるけれど、ガチの黄色い楕円メディアでこれほど巻数を費やした長編は今後なかなか出てこないだろう。早くからエロのインフレを起こしたり中盤でものすごいダッチロールぶりを披露したりと物語構成には不備の多かった作品だが、問答無用の特濃ファックとひたすら精液搾取に前向きなツィスカをはじめとしたヒロイン陣の秀逸なキャラメイクとで最後まで心地よく読ませてもらった。とりあえず物語の幕は閉じたけれど、その気になれば続編にもつなげられる終わり方でもあるので、完全新作で行くのか本作のアフターストーリー的なものをやるのか作者の選択を見守りたい。
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