話○ 抜○ 消小 総合○
畏れ多くも主君の奥方を孕ませるべく若輩者の主人公は大いに奮闘前後編+宗教勧誘女子をだまくらかして肉欲の道へと堕とし本編&おまけ後日談+タイムリミット迫るサンタっ娘の危機に助太刀本編&おまけ後日談+独立短編3本。キュートな筆致で描かれる萌えっ娘連中とふとした偶然で出会いいつしかフォーリンラヴのほっこりエロスを展開の作者最新単行本は成年向けとしての5thコミックスだ。
商業エロのみならずゲーム原画や二次創作、はたまた一般漫画も手がけてと八面六臂の活躍を続けるマルチな才能の人。そんななかでも執筆ペースは順調で、2013年末発売の前単行本「MGY -マグワイ-」から1年半ほどとさほど長くないインターヴァルでキッチリと1冊ぶんのストックを蓄積。兼業といいつつも比重がどちらか片方へ傾斜しがちな作家が多いなか、どの方面も犠牲にしない誠実なお仕事ぶりが光る。
ホームグラウンドである「COMIC阿呍」は良くも悪くも個性的な執筆陣で絵柄も各自みごとにバラバラなのだけれど、この人のそれはわりと王道の萌え風味アニメ絵。頭身は比較的高めながら顔立ちは明確にキュート寄りで、クリッとおっきな瞳がなんとも印象的だ。収録作の初出を見るとすべて直近2年以内に執筆されており、表紙絵の第1印象がそのまま中身のモノクロ原稿にも適用されると思っていいが、初見の方は店頭見本もしくは内容サンプルつきの単行本情報ページで先に確認しておくのも吉。
この滑らかな筆致でもってキャリア初期はわりとロリィな感じの女子をモリモリ量産していたのだけれど、途中からは年齢を引き上げおっぱいも育ったものにして幅広いニーズにお応え。そして本作では制服世代が消えおそらくは全員がお酒の呑めるお年ごろと推測される。もっとも元来あどけない系の造形をする作家ゆえ大人ヒロインでもアダルト感はほとんどなく、10代女子スキーの自分でも抵抗なしに受容できるのはありがたいところ。
カワイイ系の絵柄なのにやってることは奇天烈バカネタ、みたいなノリが特徴的だった作劇も昨今はオーソドックスな恋愛模様をくり広げるのがメインに。巻末著者あとがきで述べられているように、いわゆる普遍的なボーイ・ミーツ・ガールの色彩が濃い展開となっている。そうはいっても戦隊ものやら時代劇テイストやら変化球も随所に交えて往年のファンを寂しがらせない配慮も見せるのはさすが。お話運びも非常にスムーズで、濡れ場パートのみ削除してそのまま一般誌の恋愛漫画へプロットを転用できそうな感じ。
1作品あたり28ページ前後の潤沢な分量にものを言わせてエロシーンは盛りだくさん。奇抜な趣向や特殊なアイテムに頼らずひたすらおのが肉体だけをぶつけ合うノーマルセックスが主体ではあるものの、女の子の微妙な表情変化をじっくり追いかけ多種多様なアングルから肢体をクローズアップする演出の妙により長丁場を飽きさせず読ませる。赤の他人としての殺伐としたやりとりがステディな恋人どうしの甘やかな睦言へと変化するに至るプロセスの一部始終が読者の心にほっこり暖かな灯をともすのだ。
見知らぬどうしの彼ら彼女らが急速に絆を深めいつしか熱い口づけを交わして2人だけのラヴワールドへ突入。ふにふにボディに指を這わせ敏感な部分を刺戟するたびヒロインの小刻みなあえぎ声が耳元で響きますます興奮を励起せしめる。すっかり濡れそぼち準備万端の蜜壷へいきり立つシャフトをねじこんでハードな摩擦運動をスタートだ。内奥を激しく貫くたびきゅんきゅん締めつけトロトロのイキ顔さらしてよがり狂う彼女の艶姿にいっそうエレクチオン。幾度となく舌先を絡めあいきつく抱きあいながら恋人まんこの奥深くへたっぷり白濁液をプレゼント。
ハイクオリティな作画/作劇でリア充ティックな恋愛をさわやかに描き出す充実の擬似イチャイチャ装置。世知辛い現実はさておいて誰もが夢に描く波瀾万丈のフォーリンラヴをさまざまな形で垣間見せてくれる手練れのひと振りだ。ちょっとだけワガママを言わせてもらうなら以前のようにJK付近のえっちももう少し見せてもらいたいのだけれど、ともあれ年齢を問わず唐辛子ひでゆの手になる激カワヒロインズがドエロく乱れる光景はすばらしいものでございますよ。今回収録のものでは、手違いで同居するハメになった女の子としだいに心通わせしっぽり結ばれて……の「1LDK」と、いきなり飛びこんできたサンタコス女子に協力のごほうびに上空で大胆にハッピー性夜「闖入者はサンタクロース」が最愛。
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