2016-02-25

今宵の三位一体。

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
-エレクトさわる「神曲のグリモワールⅢ」キルタイムコミュニケーション ISBN:9784799208649
話○ 抜◎-○ 消小 総合○

憤怒と嫉妬に囚われて高潔な女騎士は邪悪な存在へと堕ち、彼女の企てによって闇と肉欲の渦に包まれた学園を救うべく少女は渾身の力を振り絞ったが……表題作長編9話(第13節-最終節、完結)。血湧き肉躍る魔導バトルと愛液精液体液ほとばしる液汁の奔流に満たされたエレさわワールドの真骨頂もいよいよ大団円な作者最新刊は通算9冊めにして本レーベルからの6thコミックスだ。なおこのたびは漫画本編のほか別体で小冊子が付属の初回限定版を購入。
もともとは作者の別シリーズ「PANDRA」のスピンオフとしてはじまったこの物語、2013年7月に発売の第1巻、および2014年10月刊行の第2巻ときてこの3巻めでめでたく完結だ。すでに本体より派生作品の方が長くなってしまったとはいえ、終盤はグイグイと怒濤のごとく物語をドライヴし力業でエピソードを収束させて風呂敷をみごと畳みきったのには驚嘆。しかしながらこのあとじっくりオハナシを堪能するみなさまのために、本稿ではとりわけ作劇面について意図的にボカしぎみの記載を行うこととする。だってせっかくの大長編をこんなところでネタバレされても困るだろ?
物語の基本設定および登場キャラクターについてはおもに当シリーズ1冊めレヴュウに記したのでそちらを参照されたい。メインヒロインたる有角少女・ユニコとゆかいな仲間たちはずっとキャリーオーヴァーであり重要人物の追加もごくわずかなので、2巻までを読んでいれば物語世界へのダイヴインは容易なはず。というか未読の方がこの3巻冒頭にあるわずか1ページのあらすじを目にしただけで全容を理解するのはおそらく不可能だし、版元提供のコミックス情報ページを見てもエロシーンの確認用としてはともかくストーリー理解の助けにはならないので、ここはすなおに3冊全部買おうね。
2巻中盤からユニコを食う勢いでお話の中核へ躍り出ていた(元)騎士団長・美夜をめぐる挿話が今回も冒頭からてんこ盛り。正義の味方然としていた彼女がさまざまな屈辱と葛藤のすえ悪堕ちし容貌までダークに変身だ。魔導書に呑みこまれてすっかり悪逆の徒と化し学園を恐怖に陥れては邪悪なフォースで刃向かうモノを一刀両断、女の子はこぞって異形の者に凌辱されてと彼女のやりたい放題。そんな美夜の暴走を食い止めるべくユニコはフルパワーで彼女を浄化しそれは成功するのだが、代わってユニコの方が強固なインナーワールドに囲いこまれることとなる。危機を救われた仲間たちがこんどはユニコを救出すべく一致団結して強大な力に立ち向かうのだが、いくたびも立ちふさがる試練と挫折に心くじけそうになるなか怯懦を乗り越え行動を起こす新生・美夜、それに呼応し呪縛を打ち破る殻のなかのユニコはようやく本当の自分を取り戻し現世へと帰還するのだ。
1巻から続いてきた大きな物語はおおむねラス前の第20節で決着し、最終節はいわゆる後日談的なもの。すっかり平和を取り戻した学園と生徒たちの平穏な(そしてちょっとエロい)日常、そして角と記憶と能力を大切ななにかを失いつつも悲しみを乗り越え新たな一歩を踏み出すユニコの姿を目の当たりにして「えがったのう……」と読んでるこっちまで思わず落涙。なおここでは端折った展開のディテイルについてはみなさま自身の眼でぜひご確認を。
むろんエレクトさわる作品であるからには、疾風怒濤の大河ドラマのかたわらで大量の液汁とアヘ顔にまみれた特濃エロシーンが問答無用で付属。前巻で大活躍の美夜に代わって今回は主演女優たるユニコがグッと巻き返し、ノーマルなお姿から巨大化/ロリ化/天使化その他彼女の多種多様な淫乱七変化が存分に堪能できる。また友人'Sも事態解決にはほとんど役立たずだったが濡れ場では大いに面目をほどこし、ドエロい女体(一部男体)が画面狭しと行き交いながらむっちりボディをフル活用し全身を体液にまみれさせてはだらしないアクメフェイスを恥ずかしげもなくさらけ出し連続絶頂だ。
滑らかな肢体を多数の男根や触手に侵食されるがままにして少女たちは無理やり蜜壷を開かれ粘膜へ侵入を許してひとしきり嬌声をもらしはじめる。口腔や四肢にまでシャフトをねじこまれいやらしい先端を突っこまれてはドプドプと分泌物の奔流をぶちまけられむせかえるような悪臭に包まれてはしたなく発情だ。いつしか淫蕩な行為のとりことなり自分からちんこ祭りに没入しては四方八方へハートマークをまき散らし昇りつめてゆく彼女らの顔にお口に前後の穴に許容量オーヴァーのほとばしりがまたしても叩きつけられ法悦の態で連続アクメ。
「ユニコの物語」としてはキッチリ落とし前がつけられめでたくフィナーレとなったけれど、巻末著者あとがきを見る限りまだまだこのファンタジックなエレさわワールドで描きたいことは多々ある模様。それがすぐさま形になるのか後日別の方向で出てくるのか現時点ではわからないけれど、ともあれ物語もエロも豊穣きわまりない本シリーズをみごとポジティヴに締めくくった手腕に改めて乾杯したい。「PANDORA」本編もそうだったが、このシリーズもまた安直な善悪二元論にとらわれずにポリフォニックな世界観をつむぐエレクトさわるの真摯な姿勢により前向きで愛すべき物語が生み出されたのだと改めて確認した次第だ。そして途中までは美夜主役のオハナシになっちゃうのかと危惧してたけれども最終的にはしっかりメインヒロインたる貫禄とえっちな痴態を見せつけてくれたユニコに盛大なる拍手を。U・M・T(ユニコちゃん マジ 天使)!!

0 件のコメント:

コメントを投稿