2016-05-29

本日のシザーハンズ。

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-二式鋏「セピア色のチョコレート」茜新社 ISBN:9784863495623
話○ 抜○ 消小 総合○

オイタをしても反応薄めの従妹はその実主人公にたっぷりと愛の呪いを振りかけて本編&描きおろしショート後日談+独立短編8本。アドレッセンスなお年ごろ女子連中のどこかねじくれたラヴ模様を終始コミカルなノリでお届けの作者これが当名義でのファーストコミックスにして前ペンネーム時代まで含めた通算6冊めの単行本だ。ちなみにこの綴りで「にしきばさみ」と発音します。
この見慣れぬネーミングでピンと来ない方も、わりかし長いことエロ漫画を読みつけてきた経験があるのなら表紙絵でふと思い当たるものがあるかも知れない。というのもこの作家、シレッとルーキーのフリなどしているけど以前は「乙(もろは)」の名で5冊の単行本を上梓していたいっぱしのヴェテランなのだ。急に看板を掛け替えた意図はよくわからないのだけど、「もろは」→「にしきばさみ」と、新旧どちらも刃物由来のネーミングなのですね。版元や取次の事情により漫画家が途中で名義変更をするのは特殊なケースではないけども(この業界だとティーアイネットが多用する手段)、出版社移籍や作風チェンジ等をともなわずに実施するのはわりとレアかと。
旧名義での前単行本「狐のマヨヒガ」発売から今作リリースまでじつに4年半と異様にインターヴァルが空いたのは、執筆媒体が月刊の故「COMIC RIN」から季刊誌である「Juicy」へ移行した影響だろう。単純に掲載頻度が1/4になったのだからストックがたまるまでえらく時間がかかったのもやむを得ない。ただ独特のシャープな絵柄はすでに固まっていて比較的ワイドスパンの執筆でもクオリティ的には安定だ。
現本拠地が中学生専科を謳うようになった関係で、このたびのヒロイン連中は全編にわたりジュニアハイスクールガール尽くし。と言っても以前から乙……じゃなかった二式鋏の描く少女たちはロウ/ミドルティーンがほとんどなので既刊読者にとってもなんら違和感ないはず。お歳を反映してほっそりした四肢とささやかな胸のふくらみが基本装備となりおっぱい星人向けではないが、まるっきりフラットでなくほのかに女の子らしい起伏が見て取れこれはこれでマーヴェラスですよ。どっちかというとキャピキャピと乙女ティックなのより目つき鋭いシャープな雰囲気の女の子で良さが発揮されるタイプであり、今回もその手の女子目白押しで俺っちご満悦。
キャリア初期は読者の理解をむしろ拒むがごとくシュールで奇天烈な展開のお話を得意とし、また合意とも強要ともつかぬ複雑な進行のエロスをものしてきた作家だけど、近刊ではわりかしオーソドックスな和姦仕立てになってきていて昔よりずっと取っつきやすいものに。巻末著者あとがきを読むにいろいろ変化球を仕込む意図を持っていたようであるものの、編集のダメ出し等もあり穏健な1on1の甘口ラヴが圧倒的多数となっている。JCヒロインズと同世代もしくはいくらか年長の男子たちとのほほえましいラヴ・アフェアが丁寧につむがれるさまに読んでるこっちもほっこり。ただし臆面もなく愛を吐露するよりは男女どちらかがどうも素直になれないところを相方が力業でねじふせ無理やりイチャついてみせる一筋縄ではいかない展開がこの作家の身上。これらを脱力ぎみの軽妙なギャグに包みこみわざと斜から俯瞰するオフビートな味わいが旧PN時代からのたまらぬ魅力だ。
濡れ場総量はけっして潤沢とは言えないけれど、前述のとおり昔に比べれば普遍的なエロコメに近づいてきてファック濃度もなかなかに充実。どこか固さの残る中学生特有の華奢な体躯を執拗にいらい倒しては前人未踏の蜜壷へ凶悪なディックを強引にねじこんでいくさまがいかにも犯罪ティックでたまらない。体験したことのない感覚にとまどいいまだイキ顔ともつかぬ微妙な表情であえぎ声を発しては特濃ザーメンを思春期まんこに叩きつけられ事後グッタリ横たわる少女たちの痴態を目の当たりにして愚息はいっそうエレクチオン。
ついこの間までランドセルを背負っていた思春期入りたて女子連中のみずみずしいボディに舌を這わせ指先で敏感な部分を刺戟すればたちまち困惑と快感の入り交じった奇妙な面持ちで甘い吐息をもらしはじめる。発展途上の双丘をわしづかみにされ柔らかなお尻を揉みしだかれるたび全身をビクつかせる情景が嗜虐欲を駆り立てて止まない。やがていきり立つ怒張を彼女の膣口に突きつけハードな摩擦運動をスタートだ。内奥をゴリゴリ貫かれアンアンよがり狂うヒロインの狭隘な子宮の奥底へ大量の白濁を注ぎこみフィニッシュ。
全編これ特殊モードみたいだった昔から見るとすっかりフツーのエロ漫画になってきたなあという印象だけど、それでも随所に残る特殊なノリや予定調和をひょいひょい外してくる独特のお話運びはさすがの貫禄だ。欲を言えばもっと高頻度で作品を発表してほしいのでJuicy以外の媒体にも再度進出してくれればありがたいのだけれど。この作家が描くショートカットっ娘が大好物の自分的には、手違いにより同じ部屋で寮生活を送ることとなった後輩女子のスレンダーな肢体をじっくりねっとり開発の「僕の同居人にはオッパイがある」と、小学生時代の担任教師とのつかの間の逢瀬でJCちゃんが熱く激しく燃えあがる表題作「セピア色のチョコレート」の短髪ヒロイン大活躍な2本でおのが股間をいじめまくり。

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