2016-08-05

本年度の中央委員会。

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-智沢渚優「ちっちゃな堕とし孔」ティーアイネット ISBN:9784887746176
話○ 抜○-△ 消小 総合○

剣の道ひと筋の凜とした少女を卑劣な罠で陥れ部員一同で肉便器化調教連作2本+独立短編4本。エロ漫画業界の生きる伝説のひとりであるこの作家が舞台も新たに多彩な趣向を交えながら健在ぶりを披露の最新コミックスは当レーベルより初のお目見えだ。なおこれまでの実績(?)ゆえか密林では本書の存在が最初からないものとなっているので、恒例の書籍リンクはまんが王のサイトへ。
いわゆる「美少女漫画」というメディアの発祥は諸説あるが、雑誌でレギュラー掲載→単行本化という現在主流のサイクルが固まり月刊の媒体が複数定着したのはおおむね昭和末期~平成初頭くらいのことだと思う。そしてこの作家はその黎明期からすでにコミックスを刊行して現在まで第一線で活躍を続けるリヴィング・レジェンド的存在だ。そんなこの人が長らく本拠地としていたコアマガジンを離れ流浪を開始したのが数年前のこと。いちど日本ロリ漫画の梁山泊「COMIC LO」に居を構え単行本も1冊刊行したのだけれど、継続してレギュラー掲載枠を持つことなくさらに漂泊してたどり着いたのが当版元の「バスターコミック」である。同誌はごくたまのスポット買いくらいでこの単行本収録分はほぼ不見転での購入ゆえ、果たしてTIではどんな作品を描いているのか半分ビクビクしながらリーディング開始。なお作者に関する予備知識のない方は購入前に版元提供の単行本情報ページにて内容サンプル確認をオススメ。
おそらくLO積み残し分であろう巻末短編1本を除くと、このたびは2015-16年にかけバスターコミックに掲載された作品群を収録。すでに30年近くにならんとするキャリアを反映し、古色蒼然としたそのタッチはかつてこのジャンルがヒロインの年齢を問わず一様に「ロリコン漫画」と称されていたころの息吹を感じさせるもの。もちろん間違っても最新型のタッチとは言えないものの、表紙/裏表紙のカラーイラストを見る限りでは適宜時代の流行も咀嚼摂取しているように見え泥くささを感じさせないのは立派。若者でも妙にくたびれた造形の野郎キャラたちはさすがにいま風の絵ヅラとのギャップを感じるけれど、女の子がこれくらいキュートに描けていればノー文句。
このオーセンティックな作画でもって従来は一部の例外を除きつるぺた幼女にもっぱら注力していたのだが、総合的にはわずかにひんぬー勢優勢とはいえ今回はいつになくおっぱい女子率高め。まれに巨乳ヒロインを描くことがあっても年齢層はあくまで低め主体だったのに今回はJKだのママンだのずいぶんトウの立った方々も存在しているので、智沢渚優の手になる華奢なニンフェットのみを美味しく味わいたい方には回れ右推奨。個人的にはむしろこの作家がイヤイヤ描く巨乳キャラが大好物だったのでその意味ではうれしいのだけど、お歳もアップしちゃうのは歓迎したくないので複雑な気分。とまれそんなわけで作者買いしてきた古くからのファンは胸部の起伏を許容できるかどうかが購入可否の分岐点。
ルックス的には少々逸脱が見られるものの、ストーリーラインは従来同様のまごうかたなきメイド・イン・智沢渚優の人権蹂躙絵巻。意地悪い策略と問答無用の強権によって、純真無垢な女の子が無理やり快楽を覚えさせられるか、もしくは秘められた性癖を開発されて淫猥な本性に目覚めるかの二者択一だ。とくに冒頭連作「鍛え抜け つばぜり愛」およびその後の2短編は世界観やキャラクターを共有し少女たちが肉欲の罠へ進んで堕ちてゆく光景を各回ヒロインを違えながら逐一描き出す。いちおうどの話でも最終的に彼女らはされる行為の一部始終を受け入れ快楽に身をゆだねるのでトータルでは合意エロと言えなくもないが、その過程においては輪姦調教てんこ盛りの凌辱フルコースが容赦なくくり広げられるのでほのぼのイチャラヴ大好きっ漢は絶対に近づかないこと。
女子の年齢層や乳サイズこそ若干の新機軸が見られるものの、プレイ内容は前述のとおりまいどおなじみの智沢渚優印であり使い勝手の良さも鉄板。激しい流線が入り乱れ各種の液汁を飛び散らせながらのハードな濡れ場は破壊力抜群で、女体をただの道具みたくぞんざいに扱って竹刀やらヴァイブやらを無造作に蜜壷へぶちこむ凄惨な光景が読み手の内なる征服願望をチクチク刺戟する。快感を得るヒマもなく全身をまさぐられ徹底的に人格を無視されては全部の穴に怒張をぶちこまれ悶絶する少女たちの哀れな姿を目の当たりにして義憤に駆られつつも意に反し股間の昂ぶりはいっこうに収まる気配なし。
ビシッと決めた武道少女にお高くとまった受験生、人を疑うことを知らない無邪気なアリスたち、さまざまな女子連中が悪辣な企みに導かれ引き返せない情欲の隘路へと案内されてはその肢体を犠牲の羊として捧げるハメになる。問答無用で組み敷かれ四肢の自由を奪われては愛してもいない男に処女膜をぶち抜かれ破瓜の血を流すのだ。上下のお口へ無理やりシャフトをねじこまれ器具で執拗に全身をほじられて苦悶の表情を浮かべるさまがいたいけながらもエロっちい。頭を押さえつけられながら口腔にも子宮にも大腸にも大量の白濁を叩きつけられ体躯すべての穴という穴を汚されてグッタリと横たわる彼女らの瞳にはもはやなにひとつ光は宿らぬまま。
一部描くもののノリが合わなくなってしばらく購入をパスしていたのだが(当ブログで評価の俎上に載せるのは2011年にコアマガジンより上梓された「蜜色の蝕幼飼育」以来)、ひさしぶりにご対面したこの人のプロダクトの圧倒的なまでの強度にはやはりひれ伏すほかない。異様にみっちり詰めこまれた巻末著者あとがきを見るに新天地での執筆活動はいろいろと葛藤もあるようだが、いくらかのマイナーチェンジをほどこしても智沢渚優という作家の本質にはなんら変化がなかったのだと確認できたのは収穫。俺的には断面図カンベンとか言わないでもっと描いてくれよう!とか巨乳ロウティーンはまだですか?とか勝手な要望もあるのだけれど、どうあれ今後ともコンスタントに作品掲載を続けてくれればそれだけで充分ありがたいですよ。収録作のなかでは巻頭からのシリーズ漫画「鍛え抜け つばぜり愛」が力の入れように比して白眉で、生真面目な剣道っ娘・椿ちゃんが恥も外聞もなく乱れる光景も女子マネ・彩ちゃんのの献身的なドスケベぶりも両方おいしく摂取。

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