話△ 抜◎-○ 消小 総合○
運動不足ですっかり肥えてしまったヒロインは減量のため入会したフィットネスジムで激しくも気持ちいいエクササイズに没頭し……表題作長編全9話。専任スタッフたちが用意した多彩な趣向のメニューでハードに肢体を使役しては際限なく中田氏され絶頂のワンダフルな光景を怒濤のごとくお届けの作者最新刊は通算19冊めにして黄色い楕円物件としての第5弾コミックスだ。
デビューこそガチ成年向けだったがすぐにライトエロへ転向しそれ以後10数年にわたりこのジャンルで息の長い活動を続ける、もはや大ヴェテランの域に到達しそうな人。とはいえ最近は主たる活動舞台である「アクションピザッツ」系列が単行本を成年仕様で出すようになったので結果的にマークつきワールドへカムバックする形に。もちろん形態が変わったとて安定した作品産出ペースは以前と同様で、前単行本「人妻秘書室」発売から1年弱の比較的短いインターヴァルでの再会である。
いささかクセはあるものの端整なアニメ/ゲーム系の絵柄は豊富なキャリアを刻んできたいまでも新鮮で、泥くさいタッチの作家も少なくないピザッツ系列にあっては充分すぎるほどにアップ・トゥ・デイト。かなり早い時期からディジタル作画を導入した人で当初は過剰なほどのグレイスケールが目についたものだけど、昨今は仕上がりも自然になって非常に洗練されたヴィジュアルとなっている。加えて昔は少々固かったキャラたちのツラ構えもずいぶん柔らかく表情のヴァリエイションも増えて、そのぶん人物描写にも深みが加わった感じ。
今回は1冊まるまるの長尺ものであるのに加え抜き担当も実質的にひとりなので、ハーレム仕立てだった前作のようなキャラ造形の分析はすっ飛ばしストーリー紹介から。在宅勤務による運動不足で少々ふくよかになってしまったヒロイン・川島恵美(かわしまめぐみ)。それを見かねた彼氏・貴彦(たかひこ)の手引きによりフィットネスクラブへ通うことになった彼女は、入会初日からオーナー直々のHなマッサージを受けたのちも腕利きのインストラクターたちから毎回さまざまなメニューを受講しては肉体を酷使しダイナミックにイキまくるのであった……というのが物語の基本パターン。カタコト筋肉バカや凜とした女装男子、栄養指導の女性など個性豊かな講師陣にその都度蜜壷をこじ開けられ遠慮会釈なく膣内射精されまくりという(一部百合プレイあり)、オイオイ彼氏の存在はいいのかよとツッコミを入れたくなるビッチぶりだ。とはいえ彼ら彼女らに邪悪な意図はなくNTRテイストは希薄だし、ヒロインも多少の罪悪感は抱きつつも明るく楽しく肉欲におぼれるので物語のトーンはあくまでも快活なのが本作の特徴。このへんをファンタシーとして割り切れるか釈然としないものを覚えるかで受容の可否は分かれると思うが、読後感を悪くしないよう周到に配慮されたお話進行と併せ個人的には大いにアリですよ。
序盤で基本設定をサクサク提示したのちはほぼセックスイヴェント串刺し方式となりお話的うまみは薄れるものの、そのぶん濡れ場内容は充実。整体にはじまり筋トレやバランスボール、プールに食事療法などインストラクター陣個々の特性を生かした多種多様なエクササイズがいつのまにやら性行為へと換骨奪胎されるさまはみごとなもので、ダイエット中のリバウンドまでしっかり物語およびエロへ組みこむ熟達の手腕はさすがヴェテラン作家。各講師との本番以外にも見ず知らずの男たちとの乱交を用意したり物語終盤では長期出張から帰還の彼氏としっぽりラヴラヴHをキメたりとファックのヴァリエイションも多彩で、このへんは連載1話にノルマとしてのセックスを過不足なくしかもマンネリを防ぎつつぶちこむ長年のノウハウの蓄積が大きいのだろう。
ぽっちゃりボディを引き締めるべくさまざまな鍛錬にいそしむはずが、気がつけばヒロインは全身くまなく愛撫され肉厚まんこをいつの間にか開かされてなし崩しに本番スタート。たゆたゆの肢体を汗と愛液でグショグショに濡らしながら性器どうしのハードな摩擦運動に没頭する。ド迫力バストをブリブリ揺らしながらガツガツ腰を使いトロトロのイキ顔さらしながら肉棒の刺戟に全身を打ち震わせるさまがたまらなくエロっちい。いよいよ感極まりイクイク連呼の彼女のドスケベまんこの最深部に最後たっぷりと白くねばつく液体を注ぎこみ本日の減量メニュー終了だ。
コンビニ売り誌連載ならではのライトな雰囲気を保ちつつ本格成年向けとしてふさわしいストロングファックを高いレヴェルで両立させたきわめて実践的な抜きツール。黄色い楕円復帰から冊数を重ねるごとにエロ演出も呼応してさらに強度を増してきているのがハッキリ見て取れるのがうれしい。ことに従来は無慈悲な白抜き修整で台なしになっていた性器結合/射精断面描写の充実ぶりはすばらしく、女子どうしの貝合わせを除けば個人的にzen9作品でもっともハードユースさせてもらった。これでヒロインの年齢層がもっと下がれば最強なのだけど、そこはレギュレイションの関係上かなわぬ望みなのでまずは本作の路線を引き続き踏襲していただきたく。
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