2018-10-06

今晩のチャレンジメニュー。

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-コオリズ「幼なじみ卒業式」クロエ出版 ISBN:9784908099588
話○ 抜○ 消小 総合○

エロ漫画家を目指す幼なじみ男子の夢を応援すべくヒロインは自分の身体をサンプル提供前後編&描きおろしショート後日談+ちびっ娘時代から見知っていた隣家の少女は立派に成長しオンナとなって本編&フルカラーショート後日談+王子様系長躯女子×小動物系短躯男子の凸凹ラヴ模様本編&ショート後日談+独立短編2本。超絶キュートな萌えっ娘連中が大好きな彼の前でだけ白目剥きド派手なイキ顔さらし昇天しまくりの壮絶なギャップを糖度1000%イチャイチャ純愛とともにお届けの作者これが記念すべきファーストコミックスだ。
ふだん雑誌のほうは定期購読していないものの、当社の看板誌「COMIC真激」執筆陣の多くは問答無用ハードコアエロス志向ということでこちらの単行本にはよくお世話になっている。たまに予備知識のない作家も真激レーベルならば、ということで少なくない数をお試し買いしその都度大いにマイサンを活用させてもらった。そんな信頼感があるのでこちらもまずはチャレンジしてみようとさっそく購入し帰宅後嬉々としてページを手繰りはじめたのだが……そこに広がっていたのはまったく想像もしていなかった世界でしたよ。
まず最初に驚かされたのは真激へのパブリック・イメージをキレイに裏切るその表紙絵。どちらかというとガツガツ肉食系の粗っぽい絵柄というクロエ出版作家陣への先入観はこの超絶萌え萌えなカヴァーイラストを前にして簡単にくつがえる。中身のモノクロ原稿はさらにきらびやかな雰囲気で、繊細なおぐしの処理やフリフリの衣装が乱舞するそれはまるで往年の少女漫画。2018年現在の別マだの別フレだのではいまや絶滅危惧種のファンシィなヴィジュアルがまさか男性向けエロの世界でおがめるとはお釈迦様でも気づくまいて。初出一覧をチェックすると描きおろしパートを除き2015-18年にかけての真激掲載分と執筆時期にやや幅はあるが最古の作品でも作画のベースラインは確立しており新旧の品質差はない。なお版元提供の新刊紹介ページでサンプル画像や各ショップ購入特典を確認できるほか、著者pixivアカウントでは収録作中1本まるごと試し読みを公開中なので、コオリズ初体験の方にはいきなり買う前にそっちを覗いておくのを推奨。
極上の砂糖菓子のごときこの筆致から生み出される女性陣はおおむねハイティーン固定。過去回想シーンなどを見るにロリを描かせても非常に上手そうなのだけど今回幼女嗜好の方にはむしろ撤退をオススメ。というのも基本頭身高めで巨乳寄りの肢体描写であるのに加え、萌え絵作家にはめずらしくたいへんワイルドなアンダーヘアを下腹部に生やす人なのだ。その他むやみに屹立した乳首やだらしなくはみ出た肉ヒダ、さらには小ぶりの陰茎さながらにピンと隆起したクリちゃんという具合にエロパーツ描写がおそろしく淫猥で、なまじお顔が愛らしいだけにその強烈な落差に誰もがビックリすること必定。きらびやかな絵柄の人は体毛描写控えめ――というかパイパンに描くことが圧倒的多数なだけに、コオリズ漫画の黒々と生い茂った陰毛はよけい印象的。
それでいて物語の方は甘やかなタッチにふさわしいセンシティヴな純愛ストーリーなのだからネジれてるんだか正しいんだか。同年代か年の差カップルかの違いはあれど全作幼なじみ同士が積年の思いを遂げ永遠に結ばれる完全無欠の純愛和姦で、すなおになれなかった2人がお互い愛しあう気持ちをようやくすなおに打ち明けたのち熱く激しく身体を重ね本当の意味でのカップルとなる。恋敵だの邪魔者だのも存在しない1on1のピュアラヴ模様は想いが高まるほどに科白まわしも臆面のないスキスキ連呼となり、とうに色恋沙汰とは無縁の枯れ果てたオサーンの心までなんだかキュンキュンさせられて困っちゃいますね。
そしてコオリズ作品最大の特徴であるとともにおそらくは訴求対象を選びまくる要因となるのが派手派手しい白目剥きアヘ顔絨毯爆撃のハイカロリーな濡れ場。1本あたり22-28ページと業界平均かやや多いくらいの分量はそう驚かないけれど、いざ本番突入しちんこを受け入れるやいなや女子連中がそれまでのお姫様のごとく端整な表情を別人のごとく変貌させ目を剥きだらしなくベロ出して獣のごとく咆吼しはじめるのだからこれには仰天。ハードに交合しまくりいよいよアクメに達しようとする場面ではもう顔は原形をとどめず涙もヨダレも鼻水も景気よく噴き出しながら日本語にならないイキ声を周囲にまき散らす壮絶な光景が出現する。もちろん高度に表現技法が発達した現代エロ漫画においてアヘ顔描写はいまやめずらしい部類ではなく、この道のオーソリティとしてたとえば月野定規新堂エル三糸シドなど複数の名前を挙げることもできるが、それら先達と比肩しても通常時との表情ギャップでは上。個人的にはけっして大好物とは言えないエロ演出ながら、作者自身その尋常でないオブセッションを作中人物へ仮託して開陳しているのを目にすると一貫してブレないその姿勢にはやはり最敬礼せざるを得ないところ。
小さなころから見知った関係ゆえに次の一歩が踏み出せなかった2人も愛しあう気持ちを再確認しようやく次のステップへ。ゆっくり着衣を剥ぎながら滑らかな肢体をあらわにしてゆくと豊満な双丘や密林のごときオケケが白日のもとさらされる。女性らしい曲線を描く腰を撫で上げつつ指先を茂みの奥へと伸ばし柔肉をかき回すと小刻みに甘い吐息が漏れはじめるのだ。執拗な愛撫ののちすっかり濡れそぼった秘密の花園へいきり立つシャフトをあてがいゆっくりと挿入し性器どうしの真剣勝負をスタート。内奥へすっぽりと収まったそれをスライドさせ加速させると少女の愛らしい顔は徐々にトロけはじめ、ついには白目剥き法悦の態でけたたましいアヘ声が周囲にばらまかれ出す。呼吸を荒げ汗と涙と唾液と鼻汁まみれで未曾有の快感に全身を打ち震わせるさまは初手から娼婦さながらの淫蕩ぶりだ。四方八方へハートマークをまき散らし目玉裏返してド派手に咆吼するヒロインのドスケベまんこの最深部めがけ特濃ザーメンの奔流を勢いよく叩きつけフィニッシュ。
読んでるだけで虫歯になりそうなベタ甘ラヴから一転派手派手しいアクメ顔百面相が横溢する超高BPMのハイエナジーファックへと場面が激変する壮絶なギャップに頭をガツンと一閃された今年いちばんの強烈な読書体験。天使のごとき笑顔を見せるフリフリ萌えっ娘が首から下ではエロパーツ突出しまくりだらしなボディをさらしモサモサ下腹部を披露というはなはだしい落差ともあいまって読み手を選びまくる物件ではあるものの、コオリズ作品の繊細なんだかパワフルなんだかわからない唯一無二のテイストにいちど触れたら誰もがその存在を脳裡へ問答無用で刻みこまれることだけはたしかだ。このたび収録のお話たちのなかでは、序盤の純愛ぶりとエロシーンでのエンジン全開アヘ顔炸裂との壮絶なターンオーヴァーに脳みそクラクラしつつも無事幼なじみカップルの長年の想いが成就し「えがったのう……」と涙ホロリの作中最長作品にして実質的なタイトル・チューンの「ねこまんまん」前後編および後日談にもっともグッと来たですね。

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