2020-07-25

今週の新規クラスター。

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-唐辛子ひでゆ「きみのおっぱいをしゃぶりたい」ヒット出版社 ISBN:9784894658394
話○ 抜○ 消小 総合○

有名大学推薦枠獲得のため学年トップの男子に接近し彼の成績低下をもくろむ万年2位ヒロインだが……前後編+独立短編5本+過去キャラ登場描きおろしショート1本+巻頭フルカラーショート1本。多彩なシチュに乗っかり壮絶キュートな萌えっ娘どもとイチャついたり豊かな胸に甘えまくったりの極上アハ体験を頭からシッポまでみっちりと充填の作者最新刊は成年向け仕様としての6thコミックスだ。
他誌デビュー組もかなり流れ着いているとはいえプロパー作家率が高くかつこの出版社の専属状態になっている執筆陣が多いのが当版元の総合エロ漫画誌「COMIC阿呍」の特徴。しかしながら今回評価の俎上に載せるこの人は当初のエロ原画家としての活躍から阿呍に登場しさらにそこから早いうちに一般進出を果たし、その後もさまざまなメディアで並行して活動を続けるマルチな人材だ。とはいえある時期から急に阿呍での掲載頻度がガクンと落ち心配していたのだけどどうやら無事ストックもたまりようやく新刊発売でまずは善哉。そんなわけで前単行本「えっち・みるく」刊行からじつに5年もの長きにわたるインターヴァルを経てのニューエスト・モデル登場である。
前作発売時は文庫本の装幀みたくきっちり固定フォーマットにのっとっていたヒット単行本のカヴァーもこの新刊では他社同様の自由なデザインに。非エロでいくつも連載をやっているのも納得な非常に訴求力の高いポップな絵柄が昔もいまも唐辛子ひでゆ最大の武器だ。さっそく収録作の初出を確認すると、2015-20年にかけての阿呍掲載分のなかで2018年以降はやたらとペースが鈍化しているのがわかる。このへんは巻末著者あとがきで詳細に述べられているので購入後にご確認を。そんなわけで執筆時期のスパンは長いものの、早いうちに絵柄のベースは確立されておりクオリティの新旧差などはみじんもないのでその意味では安心。なお例によって版元公式サイト内のコミックス情報ページでサンプル画像を参照可能ゆえ、万全を期すのならまずそちらのチェックをオススメ。
この端整な筆致でものされる女性陣は年のころ推定ハイティーン~20代なかばあたりの黄金世代。キャラによっていくらかサイズに差異はあるものの基本おっぱい大きめな万人受けの肢体描写がうれしいところ。しかしながらかなり童顔寄りの造形をする作家なので、10代女子はおろか社会人や奥さままでティーン同然の幼い顔立ちで熟女スキーにはまったく不向きだ。もちろん童顔巨乳大好きっ漢の自分にとっては願ってもないキャラメイクであり今後とももっとやれ。とまあ外見ばかりに注目したけれど彼女らの性格づけもみな個性豊かで、読者の誰もが自分だけの推しを見つけられるはず。
かくもラヴリィなヒロイン連中が乗っかる物語たちはおおむね明朗快活ラヴコメの範疇となるが、むやみに奇抜なアイディアを持ちこみ暴走ぎみの展開が多かった昔の作品に比べると昨今は比較的すなおなタイマンラヴの構図が多め。そうはいっても唐辛子ひでゆ漫画ならではのひとひねりしたシチュは健在で、とりわけ前半3本は帯コピーでも訴求するとおり「バブみ」を押し出した赤ちゃんプレイの積極的な導入が目につく。個人的には正直それほど股間に来ない要素とはいえ世知辛い世のなかひたすら女の子に甘え癒されまくりたいという諸兄にはグッとくるのではなかろうか。そうしたバブみ系以外のお話も後味すっきり読後感さわやかで、最後までページを手繰ったのち読み手の心には快い余韻が残ること間違いなし。
昔からストーリーに重点を置く作家だけに濡れ場占有率こそそう高くないものの、一部の掌編を除き1本あたり24-30ページの比較的潤沢な容量であり比例してエロシーンも盛りだくさん。もっちりボディを大胆に押し開き豊満な双丘をブリブリ揺らしながら女子ども交合に没頭だ。前述したバブみ系のお話では幼児服を着こんでの赤ちゃんプレイもたっぷりと用意されており好事家のニーズを十全に満たす。
たわわな肢体へダイヴインしビッグバストにほおをすりつけながら彼女の体温を感じすっかり夢心地。屹立したままの怒張を優しく蜜壷へ導かれただちに性器どうしの真剣勝負がスタートだ。2人して汗みずくになりながら下腹部をこすり合いそこから生み出される未曾有の快感に耽溺する。いよいよ感極まり四方八方へハートマークをまき散らしながらのぼりつめてゆくヒロインの子宮の許容量いっぱいに熱い白濁を注ぎこみ性の饗宴もようやくグランドフィナーレ。
率直に言うと表紙コピーや収録作の最初の数本を見たときは「このあとどうなるんだ?」と不安に思ってしまったのだけど、中途からはわりかしオーソドックスな学園エロコメ中心になってホッと安堵。あとがきを読むにプライヴェートではいろいろ大変なようで、そんななかでも一般仕事と並行してエロも見捨てずに描いてもらっているだけで重畳きわまりないってもんです。今後も無理のないペースを保ちつつ楽しく読めてガッツリ抜ける作品を描き続けてほしいもの。このたび収録の物件中では、ある日届いたDMで妻子つき住宅のめくるめく生活体験を堪能「モデルハウス」と、学園トップ奪取の策略のはずがいつしか本当の愛へ発展の「青春は詭道なり」前後編が私的フェイヴァリット。

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