2011-12-28

本日のRPG幻想事典。

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-エレクトさわる「PANDRA -白き欲望 黒の希望-(2)」キルタイムコミュニケーション ISBN:9784799201800
話○ 抜○ 消小 総合○

あらゆる手管を尽くして目的のものを手に入れたヒロインだが同時に衝撃の事実を知りさらにはみずからに報いが降りかかってきて……表題作8話(第8-最終話、完結)。息もつかせぬジェットコースター展開のなか触手や体液にまみれ淫語とアヘ顔の絨毯爆撃をくり出してイキ狂うおにゃのこてんこ盛りの高密度エロスもいよいよ佳境の作者最新刊は通算5冊めにしてこの出版社からの3rd。なお今回発売のものは特装版と称しドラマCDおよびカラー小冊子が付属する。
単純にちんこのお供として使うのならこの1冊のみでも充分用を果たせはするものの、もとより2冊セットで1つの物語を構成するのでストーリーの把握のためには去年8月に先行リリースされている前巻の読破が必須となる。せっかくエロ漫画では近年めずらしくなった巻をまたいでの長尺ものなのだから、1巻を未読の方はケチケチせずこの際同時購入すべし。さらにKTCでの初単行本「淫術の館」も世界観につながりがあるので、おこづかいに余裕があるならば入手しておくとさらに理解が深まることだろう。
非常にキャッチーなエロゲ絵でもって女の子たちが大量の肉棒と液汁に絡みつかれては盛大によがりまくるという基本パターンは昔から変わらないのだが、今作のように骨太のオハナシが乗っかってもそちらに圧迫されることなくむしろエロの密度が高まっているのがなによりすばらしいところ。not現代日本ゆえなんでもアリな非現実世界の利点を最大限に活かした魔力だの触手だの催淫成分だのの大量供給により、全部の穴をウネウネする物体にふさがれ片栗粉を大量にぶちまけられたみたいな粘液の海をただよいながら快楽の罠に堕ちてゆくヒロインのあられもない痴態を余すところなく実況中継。
1巻ではもっぱら狂言まわしに徹し行為には直接関わらなかったメインヒロイン・シャリィがこの巻からいよいよ本格参戦。他の女の子がみなご立派な双丘をお持ちなのに彼女のみささやかなお胸ながら、その華奢なボディの上を大量の異物が這いまわっては敏感な部分を執拗に責めたてる光景がなんとも背徳的でよろしいのだ。ついに幼い蜜壷を突き破られ激しく蠕動する触手の刺戟におぼれながら無理矢理快楽を引き出されては機関銃のようにエロワードを乱射するシャリィもまた1匹のメスへと堕してゆく。前の巻よりエロ担当を継続する生徒会長・文華、図書委員長・ユニコ、そしてシャリィと心通わせた友達・レイリィとともにちんこライクな物体の奔流にまみれてひたすら性の饗宴をくり広げるのだ。
そんなさなか物語の方にもいっそうドライヴがかかり、レイリィの手によって枷より解き放たれたダークマターが全世界を欲望うず巻くソドムの地へと変えてゆく一連のシークエンスはまさしく圧巻。並み居るオンナすべてがモンスターどもにより犯され辱められ種付けされるに至る一大セックス絵巻をドンと提示する圧倒的なヴィジュアルに読者のちんこもねじ伏せられること必至だ。
かくして邪悪なるもののよこしまな願いがついに叶えられ世界が暗黒と絶望の淵に沈もうとするその刹那、物語は思わぬ形で一気に転回し、わずかに残された希望を一身に託されたレイリィの渾身のラストバトル、ようやく吐露される彼女の本心、そしてついに因果律をくつがえすことに成功するがその代償は……とまあ波瀾万丈の物語は大団円にて収束するのだが、その顛末についての詳細はやはり本編を読んでいただかなくては。作者が仕掛けたいくつもの伏線が、そしてポイントとなる言葉たちがどのように活かされたのか、その妙味をじっくり味わってほしい。
触手もフタナリも苦手科目の自分ではあるけれどこのおそろしいほどハイパーなセックス満漢全席の迫力にはちんこをしごかざるを得ない。個人的にいちばんグッとくる有角少女ユニコたんの流されエロスも存分に堪能させてもらった。そしてなによりすばらしいのはすべての登場人物たちに前向きな結末を用意するポジティヴな姿勢。やっすい善悪二元論に立ちワルモノはとことん征伐すべしみたいな醜悪な思想の押し売りを同時期に別作家の作品で読まされただけに、エレクトさわるの誠実な語り口と誰彼なく平等に注がれる愛情には本当に救われた気分だ。今後も現代もの/ファンタシー問わずバリバリ重厚な物語とガチエロとを供給し続けてもらいたいもの。

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