-川崎直孝「アとエのあいだ」コアマガジン ISBN:9784864362542
話◎-○ 抜○-△ 消極小 総合○
英語成績抜群の学園では体当たりの実践的な教育がくり広げられ表題作短編+なつかしの母校でとびきりリーズナブルな少女売春を満喫本編&描きおろし番外編4コマ+短編7本。奇想のおもむくままに暴走するハイスピードエロのフルオート連射に脳みそもちんこも支配されまくる高揚感がすばらしい作者デビュー単行本だ。
コアマガジンといえば明朗快活アニメ絵に適宜萌え風味附加の売れ線なタッチでもってイチャラヴづくし→中田氏無限リピートのテンプレエロ漫画がてんこ盛りというイメージの方も多いかと思うが、じつは特殊性癖のみで押しまくる漫画家に定期掲載枠を割いたりしたりエロそっちのけの超個性派をどしどし送り出したりと意外にも執筆陣は多種多様なのだ(まあメシの種たるハード萌えエロ和姦作家の層が分厚いから冒険できるという面もあるのだろうけど)。この作家もまたコア的な保守本流ではないルートから登場した期待の星。
細めの描線を用いたしかなデッサンで形づくられるロウ~ミドルティーン中心の貧乳寄りヒロインたち(一部例外あり)はむろん充分にチャーミングだが、いわゆる萌え絵とは微妙に異なるライン。先月同社で新刊を出した紙魚丸みたく、美大漫研とかコミティアとかそっちの匂いのするタッチだ。直近のではかなり改善されているものの、初出の古い作品はまだ線がゴツゴツと固くていかにもエロ漫画を描き慣れていない印象。
描きおろしパート以外は執筆時期の新しいものほど前に並ぶ収録作は強いて分類するなら和姦のカテゴリーとなるだろうが、オーソドックスなラヴコメはひとつもなくてみなエロ漫画的お約束をことごとく外したお話ばかり。とくに登場人物の誰かひとりのイカレた行状に周囲が引っぱられる形で非日常ゾーンへ突入してゆく系のストーリーをやらせると抜群だ。異能キャラが物語をグイグイ駆動するという点ではこれまた同じコア作家である縁山を想起させるが、あちらが過剰すぎる言語の応酬により読者の前頭葉を占拠するのだとすれば、こっちは突飛なアイディアの発露を最大照度で脳裡に叩きつけられているうちに身も心も洗脳されていく感じだろうか。
主人公の前に押しかけた女の子たちにわけもわからずのしかかられてセックス漬けにされたり異常なシチュに追いこまれたヒロインがなすがままにちんこぶちこまれたりと濡れ場の導入部はわりと無理やり系ではあるけれど、みなさんたちどころに快楽に順応して男子は精液出しまくるわ女子は景気よくイキまくるわのエピキュリアスな展開に終始するので読後感は悪くない。お話によってはギャグ色が強すぎて若干ちんこの活用がおろそかになるものの、狂騒冷めやらぬまま突如すっとんきょうに着地させる各話ラストまで読み終わればよどんだ気分はすっかりリフレッシュ。
ノリ最優先でエロシーン含有量はさほどではないが、序盤からさまざまな形で昂ぶった気分もそのままに性の饗宴へとなだれこむヒロインたちのむやみやたらとアグレッシヴなアヘ顔百面相はなかなかの見もの。すべすべまんこに熱くたぎる怒張をねじこまれゴリゴリ粘膜をこすられて悶絶する少女のテンパリまくった表情がなんとも淫猥だ。瞳孔をカッと開き過呼吸ぎみに息を荒くしてこみ上げる快感に耐え続ける彼女らの咆吼をBGMにしながらコンパクトな子宮の奥深くへ幾度となく熱き奔流をぶちこみ両者TKO。
女の子がひたすらエキセントリックな言動を押し出しまくるので大和撫子とのしっとり落ちついた恋愛を楽しみたい向きにはまったくオススメできないが、退屈な日常からひょいとはみ出るひそやかな悦楽を希求するのならぜひいちどお試しを。とはいえいくつかの短編ではほんのり余韻を残す系のラヴだって達者にやってのけているので今後いろんな引き出しを見せてくれそうだ。今回収録のなかではこの作家の名前を我が脳に刻むきっかけともなった、無邪気な児童とコスプレ前戯本番膣内射精フルコースの逸品「おしえの庭」がいきなりのほのぼのオチまで含め最愛。
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