-小峯つばさ「ザーメン・システム」ティーアイネット ISBN:9784887744462
話○ 抜○ 消小 総合○
プレイに応じた金額を妹に払う割り切ったセックスを楽しんでいた兄はあるときその裏の真実を知り前中後編+友人の母と関係を持ったその次は自分の妹にも子種注入前中後編+独立短編1本+全キャラ集合描きおろし漫画。まいどおなじみ種つけ受胎ボテ腹出産とヒロインズの妊娠全行程を詳細描写の作者最新刊は前名義を含めた通算での9冊めだ。
ちょうど入退院のゴタゴタがはさまってしまって去年発売の前作「はじめての妊娠」はレヴュウがまるひと月遅れてしまったが、今回はとくにアクシデントもなく通常購入。TIで執筆するようになってからはすでに恒例ながら、タイトルといいイラストといい帯の惹句といい最初から妊娠ネタ前面アピールのものものしい表紙が出迎えてくれる。
前世紀からそのままタイムスリップしてきたかのような少年漫画系のドメスティックな絵柄は基本的に変わらないが、それでも女の子のキュートさは年々増してきて時代の趨勢にちょっとずつ追随。とはいえこうした特別萌えっぽくないなつかし系のタッチにも根強い需要があるのはこの作家が長いこと第一線で活躍していることそれ自体が証であるので、妙に時流に媚びすぎず独自路線をこれからも貫いてもらいたいもの。
1作品あたりのページ数がやたらと多いぶん物語としての総数はわずかに3本(中編2つ&読み切り1つ)しかなく、そのぶん登場ヒロインも総勢4人と少数精鋭。ピチピチの女子高生から婚姻可能年齢な息子を持つママンまでお歳はかなりワイドレンジだが、見た目は老若それほど差はなくて熟女苦手の俺にはありがたいところ。もちろん孕ませを売りにするからにはみなさん必ず作中でラージPONPONを開陳し好事家の期待を裏切らない。
ストーリーラインも当然のごとく妊娠にまつわるあれこれを主軸に据えており、それゆえ和姦/凌辱のカテゴライズはあまり意味がない。どういうプロセスを採ろうと最終的に身ごもって産み落とすのに変わりはないからだ。ただかなり後味の悪い作品も多かったキャリア初期に比べると昨今は明るい印象の話が増えた気はする。今回も恋愛感情のある人たちはそのままラヴラヴに結ばれ、そうした意識の希薄なキャラも変に修羅場ることなくサバサバした関係を継続してと読み口はさわやか。また冒頭作の解説で述べられているように今回は随所で女の子をイカせることに注力されていて、それが総合的な抜き度アップにもつながっていると思う。
セックスそれ自体もさることながら、小峯つばさ漫画のエロシーンでもっとも重要なのはナマナカ出しファック→孕み児をオギャーッと分娩に至る一連のシークエンスのさなか小出しにされるつわりやら初乳やらのマタニティ豆知識。こうしたディテイルの積み重ねにより妊娠のリアリティを増強しいっそう興奮を励起せしめる仕掛けだ。HRネタにそれほどご執心でない半可通の自分とてしばしばグッとくるのだから妊婦マニアにはたまらぬご褒美。
すでに乳首からほのかに分泌されるミルクをチュパチュパ吸いながら幾度となく精を放った彼女の蜜壷を再び開かせる。たぎるシャフトをおもむろにねじこめばたちまちおにゃのことろけた表情で小刻みに嬌声を発しまくり。命を宿した胎内を再び怒張で貫き倒し最後はもういちど受胎せんかの勢いで白くねばつく液体を子宮の奥底めがけ叩きつけて生本番終了だ。
孕ませ全般のディテイルへの偏執狂的なこだわりを常に前面に押し出す芸風はまったく変わることなく、後続のHR作家たちを尻目に妊婦エロス界のトップランナーとして君臨。題材が題材だけに今後も大ブレイクには至らないかもしれないが固定ファンのためにきっちりよい仕事を継続してくれることだろう。私的忌避要素のふたネタがなかったのも自分的にありがたく前作より高評価。収録作のなかではヒロイン・由香ちゃんの一見ふしだらな行動とそこに隠れていた本当の気持ちとのギャップに思わずホロリの巻頭中編「妹ラブプライス」がマイフェイヴァリット。
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