2020-11-22

本日のヨーグルッペ。

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-ビフィダス「交わりの宿」エンジェル出版 ISBN:9784873069258
話◎-○ 抜○ 消小 総合○

旅先で迷いこんだ小料理屋の母娘と成り行きで関係を結んだ主人公はやがて彼女らと新しい生活を築いてゆき……表題作中編3話+偶然出会った性に興味津々のJKを自宅へ誘いセックス実践連作2本+独立短編3本(うち当社刊前作収録短編続編1本)+全作品ショート後日談。色あせ鬱屈した日常がふとしたことから熱く激しい情欲の昂揚へと変貌してゆくさまをていねいにつむぎ出す作者最新刊は通算4冊めにして本レーベルからの3rdコミックスだ。
どこか憂いを帯びたウェッティな筆致とそれにふさわしい秘やかな情熱を爆発させるようなストーリーテリングとが読み手の脳裡へ強烈な印象を残す業界でも唯一無二の存在感をウリにするこの人も気がつけば駆け出しからキャリアはもう中堅クラス。仕事の幅も徐々に広がり複数の雑誌で描くようになって、昨年末に上梓された前単行本「情交の日々」は従来のエンジェル出版からはじめてワニマガジン社よりのコミックス刊行となった。そこからおよそ1年弱となるこの新刊は古巣であるエンジェル出版からのリリースであり、一昨年7月に同社より発売の前々作「イビツな愛の巣」からカウントするとおよそ2年半ぶりの再会。
どこかオーセンティックな趣のある一般青年誌系のタッチは非常に端整なもので、この表紙画像からもしっとりと豊穣なアトモスフィアが立ち上がってくるかのよう。描きおろしパートを除き同社の総合エロ漫画誌「エンジェル倶楽部」で2018-20年にかけての掲載分を収録と最新原稿ばかりゆえ表紙と中身の絵柄も完全互換。そんなわけでカヴァーのみ目にしての衝動買いでも期待を裏切られることはないと思うが、万全を期すのなら出版社提供による単行本情報ページおよび著者公式ブログの発売告知記事でサンプルを確認し一部ショップの購入特典をチェックしたのち買い出しおもむくのをオススメ。
落ちついた雰囲気の作画に合わせるかのようにヒロインの年齢層もやや高め。キャリアウーマンだの奥さまだのママンだの熟しきった姥桜に混じって今作ではめずらしくハイティーン2名がいて彼女らはさすがにおっきな瞳とあどけない顔立ちで若さを感じさせる。むろんビフィダス漫画であるからにはボディの方はお歳を問わず問答無用グラマラス系で、みずみずしいJKおっぱいもずっしり充実の熟女バストも等しく巨大だ。肉置き豊かな下半身はまるで3次元のそれを想起させるリアルさで、紙面からも匂い立ってきそうな牝臭が読者の股間を痛いほど励起せしめて止まない。
ものすごく大ざっぱに分類するとストーリー傾向は和姦系というくくりになるのだけど、そんなタームではとうてい説明しきれないディープ&ストロングな物語空間がどこまでも広がる。お話展開にはおおよその類型があって、満たされない思いを抱えた男性主人公がふとしたことから女性と出会い身体を重ねるのだが、彼女の方にも抜き差しならぬ事情がありままならぬ日常を送っていたことが徐々に判明する仕掛け。かくして2人は心の底から理解を深め互いに熱く想い合いながらいっそう熱っぽく情交にふける……という「喪失と再生」の物語がほぼ全編にわたりくり広げられるのだ。同じ合意エロの構図でも多くの作家が採用するイチャラヴだのタナボタエロスだのからさらに深掘りしたビフィダスならではの濃密な愛と性のからみ合いがなんと言ってもストーリーのキモ。このへんはエロ漫画というよりむしろある種の純文学のごとき清冽な味わいで、彼ら彼女らがゆっくりと心を通わせてゆくまでのプロセスをじっくり味わい最後ジワッと余韻をかみしめる、その愉悦こそがこの人の漫画を読むうえでの極上のお楽しみなのだ。
むろん抜き物件であるからには濡れ場構築もおこたりなく、1本あたり20-24ページの平均的な分量ながら非常にユースフルな抜きシチュを多数用意。奇抜な趣向や変態的なプレイがあるわけではないけれど、飛び道具に頼らずひたすら肉と肉との交わりを濃厚につむいでゆく。最愛の人に抱かれせつなげに吐息を漏らすヒロインの絶品アクメ顔を堪能しながら怒濤のごとくシャフトを打ちつけながら子袋のいちばん奥へ無責任ナマ中田氏のダイナミックファック絨毯爆撃にぼくらの自慰表明もはかどりまくり。
傷ついた心をなぐさめ合うかのように2人はきつく抱き合い狂おしくお互いを求める。自分から着衣をずらし豊かな双丘をあらわにして彼女の方から屹立した怒張へのしかかってゆくのだ。肢体をすりつけながらゆっくり腰を沈め性器どうしの真剣勝負をスタート。ビッグバストをブリブリ揺らしながら激しく体躯をグラインドさせ快楽享受に没頭だ。粘膜どうし摩擦しつつほおを紅潮させ荒い息を漏らしながらすがるような視線で膣内射精を懇願する彼女の願いどおり、子宮の許容量いっぱいにくり返し熱い白濁を注ぎこみ性の饗宴はなおも休みなく続く。
紆余曲折ありつつも真摯に愛を確かめ合い深く満たされる男女の光景を情念たっぷりに謳いあげるビフィダス節がこの新作でもいかんなく炸裂だ。個人的にはいつもの熟女さんのみならず青い果実も大活躍で愚息もいっそう大喜び。SNSなどの発言を見るにいつも思い悩みつつも誠実に作品を作り上げていく姿勢が随所に垣間見え改めて尊敬の念を新たにする。商業エロ漫画の将来はけっして明るいとはいえない状況だけど、このような作家がいてくれる限りまだまだこの業界も捨てたもんじゃないですよ。今回の収録物件中では前述のごとくティーン大好きっ漢の俺狂喜な(と言ってもそれぞれ対照的なキャラ造形なのだけど)、しっぽりねっとり母娘丼のタイトル・チューン「交わりの宿」と、無邪気な少女に誘われ経験を重ねて「陽菜ちゃんはHに興味がある」/「陽菜ちゃんはHにハマってゆく」連作が私的フェイヴァリット。

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