2011-06-28

本日のツイン・ビーム。

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-大石中二「半熟×完熟シスターズ」竹書房 ISBN:9784812476062
話△ 抜○-△ 消大 総合△

完璧超人に見えてじつはコンプレックスの塊だった年上彼女にベタ惚れの主人公だが彼女の妹さんが愛を横取りせんとその爆乳を武器に迫ってきてさあたいへん表題作中編4話+独立短編5本。マークなし。キュートなアニメ絵でもってむしゃぶりつきたくなるようにマーヴェラスな質感のちちしりまんこをドドーンとフィーチャーのこの作家第3単行本にして初の非成年扱いコミックスだ。
他社からリリースの前作「Wデザート」からわずか1か月とすばらしく快調なペースで発売のこの本だが、これら2冊とも巻頭作品がいずれも姉妹ものなせいか表紙のイメージまでもなんとなく相似形。現在のエロ漫画業界トレンドのど真ん中を行くアニメ/エロゲ調のさわやかなカヴァーイラストでツカミはバッチリ。
コンビニ売り誌掲載のもので固めた今作が既刊ともっとも異なるのはレイティングの違いから来る舞台の自由度。広義のファンタシィならば和姦強姦輪姦乱交なんでも来いのアンリアルと違い、あくまで現代日本のありふれた日常を描くことが要求されるDokiッ!ではあまりぶっ飛んだ設定は使えないのか作品全体の印象はおとなしめ。そのぶんラヴ度は高いので甘酸っぱい雰囲気を堪能するのならばむしろ好適といえるかも。
そしてもうひとつ、タテマエでは18歳以上で年齢層を固定しなければならない慎太郎シール誌ゆえ見た目ミドルからハイティーンくらいでもみなさん設定は大学生か社会人。年相応な描き方になっているのは収録作中でもっとも実年齢が高いと推測される巻末読み切り「ハラハラはらすめんと」の女上司さんくらいなので、いくつかの吹き出しのなかを見なかったことにして女の子を脳内でJKあたりに変換しておくのもアリだ。
冒頭中編で最後3P展開になるほかは1on1のオーソドックスなタイマンラヴに終始し、エロシーンもこれまでの大石中二作品を読み慣れている目にはいくぶん軽め。しかしながら肌のトーンワークやエロパーツ描写など画力全般が急速にレヴェルアップした直近執筆のお話ばかりで構成されているので脳みそ的訴求力はなかなかのものだ。とりわけおっぱい基部~乳首にかけての絶妙なラインや色艶は白眉。このすばらしき双丘を存分に揉みしだきながらしきりにインサートをおねだりするエロメスどもの膣内深くへ如意棒をねじこみハードに抽送をくり返してはドプドプ精液注入のよどみないシークエンスに愚息もご満悦。
そうはいってもこの作家の最大の武器である絶品くぱぁまんこが白抜き修整で台なしになっているのは残念きわまりなく、申しわけなく思いつつも評価をマイナスせざるを得ない。今後マークなしエロの世界で飯を食っていくのならば直截的な性器描写なしですませるテクニックを習得していくのもひとつの道なのだが、個人的にはせっかくの美点を活かすべく黄色い楕円誌で活躍してもらいたく思うので複雑な気分ではある。

-琴の若子「らぶ・わ~く(2)」竹書房 ISBN:9784812476048
話△ 抜△ 消大 総合△

社内恋愛禁止のオフィスで進行するカップル2組のラヴはそれぞれ山あり谷ありで表題作長編9話(第10-18話、完結)。マークなし。コンビニ売りエロの女王として長きにわたり君臨するこの作家今年に入って2冊めの新刊だ。
3月末に出た他社作品「メイドはミラクル(4)」からはそれほどインターヴァルもないし執筆時期もほぼ同じなので、作画のクオリティはいずれも折り紙つき。もっともこれだけのヴェテランになるともはや絵柄はほとんど固まって歳月の経過によるブレもたいして感じなくなっているのだけれど。
恋もお仕事もすわ一大事到来か?という場面でto be continuedとなり読者をやきもきさせた前巻ラストの印象をズルズル引きずって、昨今の琴の若子作品としてはめずらしく冒頭からトーン暗めの進行。やたら心のすれ違いだの会社どうしのダークな駆け引きだのばかりが前面に出ていて、慎太郎シール誌連載だから最終的には明るい方向でコトを収めるのだろうとわかってはいてもいささか心が重くなる。俺はこの人が以前成年誌でガチな凌辱ネタや悲恋系の伝記ものなどを難なくこなしたのを知っているのでさほど違和感はなかったが、ちょっと媒体にはそぐわなかったかなあとは思った。
そんな空気が濡れ場にも伝染していて、とりわけ片方のカップルは途中で女の子がやたら思い詰めて本番拒否したりするもんだから関係修復までは抜き度もダダ下がり。この作家の熟達の極みに達したエロ盛り上げテクをもってしてもこの展開はつらかった。もうひと組の方はきちんとファックしてくれるとはいえこちらは会社がらみのストーリーを回していくのがメインの役割で、ピロウ・トークのさなかも辛気くさい話に終始するという別のウィークポイントがありいまいちノれない。
そうしたストレスフルな状況もラス前まで到達すればさすがに円満解決の方向へ行ってくれてひと安心。同業他社によるスタッフ引き抜きの危機も回避され、不感症女子の気まずい恋模様も無事修復で雨降って地固まる。どっちのカップルも臆面もなく幸せそうに愛の言葉を交わしえっちなボディをねめ回しては熱い蜜壷にゴリゴリ怒張をねじこんで気持ちよく膣内射精フィニッシュだ。
コンビニエロらしからぬ重めの設定をあえて盛りこんだ意欲作で読みごたえは充分なものの、悪が尻すぼみっぽいとかエロ回避期間が必要以上に長いとか消化不良な部分も目についた。シンプルな描線でありながらやたらと扇情的な肢体描写や絶品のトロトロアクメ顔などこれまでの武器は健在なだけにいろいろ惜しい作品。これを成年マークつきでやったらまた違った展望が開けたんじゃないかとも愚考するのだが。

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